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「FRP防水がどのような工事なのか知りたい」「FRP防水の施工方法や、工事の費用相場が知りたい」ベランダやバルコニーの防水工事を検討した際、このように悩むこともあるでしょう。防水は、雨漏りから住宅を守るために必要な工事のひとつです。この記事では、FRP防水のメリット・デメリット、施工単価・施工方法、DIYの可否、ほかの防水(ウレタン防水・シート防水・アスファルト防水)との違い、施工後のメンテナンス方法などを解説しています。ベランダやバルコニーなどの防水工事を検討している方は、ぜひチェックしてみてください。
この記事でわかること |
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● FRP防水とは、床面にFRPシートを敷き、その上からポリエステル樹脂を塗布する防水工事のこと |
FRP防水とは、ベランダやバルコニーなどの床面にFRPシートを敷き、その上からポリエステル樹脂を塗布して防水層をつくる工事です。
FRPとは補強材であるガラス繊維を混ぜたプラスチックのことです。
「繊維強化プラスチック(Fiberglass Reinforced Plastics)」を略してこのように呼ばれます。
紫外線や強風などから表面を守るため、硬化が進んだ防水層の上にはさらにトップコートという保護仕上げ材を塗ります。
FRP防水の耐用年数は、10~25年ほどです。
施工から7~10年ほど経過したら、トップコートを塗り直したり、FRPシートを補修したりすることをおすすめします。
施工から10年経たないうちに表面にひび割れや傷が生じると、雨漏りの原因となるため早めに補修するようにしましょう。
また、FRPは防水性だけでなく、耐久性や耐熱性、耐候性も高いという特徴があります。
ただし、FRP防水の材料は燃えやすいため、施工期間中は基本的に火気厳禁です。(※施工後であれば一般的には問題ありません)
次に、FRP防水を行うメリットとデメリットについて、解説していきます。
メリットとデメリットを知っておくことで、FRP防水の特徴をさらに理解できて工事の不安を解消できるでしょう。
FRP防水のメリットには、以下の3つがあります。
● 防水性が高い
● 衝撃に強い
● 工期が短い
それぞれのメリットについて、詳しく説明します。
FRP防水はシートを敷いて上から樹脂でカバーするため、水を通しにくく、高い防水性を保てます。
このため、プールや水槽、船舶などの防水工事においてもよく使用されます。
もちろん、一般の住宅のベランダやバルコニーの防水にも、十分な力を発揮するでしょう。
FRPは繊維強化プラスチックを使用しているため、衝撃に強いです。
FRP防水を施した箇所は、歩行や車両の走行にも基本的に耐えられます。
そのため、屋上にある駐車場にも施工可能です。
FRP防水は樹脂の硬化時間が短く、工事は1~2日前後で終わります。
また、1㎡あたり3~5㎏程度と軽量なので、扱いやすく施工しやすいです。
FRP防水のデメリットには、以下の2つがあります。
● 費用がかかる
● 施工できない箇所がある
それぞれのデメリットについて、詳しく説明します。
FRP防水は高い防水性や耐久性を持ち、施工しやすいというメリットがあるぶん、工事にかかる費用が高くなります。
ウレタン防水や防水機能のあるシートを敷く「シート防水」に比べると、工事費用は2倍近くになる場合があります。
それぞれの防水工事にかかる費用相場は、以下の解説を参考にしてみてください。
FRPは伸縮性が低いという性質を持っているため、歪みが生じやすい箇所への施工は避けなければなりません。
例えば、木造の広いベランダや鉄の下地、雨漏りが長く続き傷んだ下地は、FRP防水を施工するとひび割れが起きる可能性があります。
FRP防水のメリットとデメリットを、わかりやすく一覧表にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
・高い防水性と耐久性 | ・費用が高い |
メリットとデメリットを考慮して、施工するかを決めるようにしましょう。
おすすめの業者をご紹介
FRP防水が向いているのは、以下のような方です。
● 耐久性と防水性の高さを重視している
● 工期をできるだけ短くしたい
● 費用が少し高くなっても問題がない
費用がかかっても、耐久性と防水性を重視して工事を行いたいという方は、FRP防水を選びましょう。
また、施工する箇所を何日も封鎖されては困るという方にも、工期が短い傾向があるFRP防水はおすすめです。
FRP防水の工事の施工単価は、1㎡あたり4,000~7,500円前後が目安です。
ウレタン防水という防水工事の施工単価は、1㎡あたり3,000~7,000円程度なので、比較するとFRP防水のほうが少し高い傾向があります。
実際の工事にかかる費用は業者によって異なるため、見積もりの際には内訳をよく確認しておきましょう。
防水工事にはFRP防水以外にも、いくつか方法があります。
まずは、防水工事の一覧表で工事を比較してみましょう。
FRP防水 | ウレタン防水 | シート防水 | アスファルト防水 | |
---|---|---|---|---|
施工単価(/㎡) | 4,000~7,500円前後 | 3,000~7,000円程度 | 3,000~7,500円程度 | 3,000~8,000円程度 |
耐用年数 | 10~25年ほど | 8~13年ほど | 10~15年ほど | 15~25年ほど |
メリット | ・防水性が高い | ・耐久性が高い | ・どんな下地にも基本的に施工可能 | ・耐久性が高い |
デメリット | ・費用がかかる | ・職人の腕によって仕上がりに差が出る | ・施工箇所に限りがある | ・重量があるため建物への負担を考える必要がある |
FRP防水以外の工事方法である、以下の3つの工事内容を紹介します。
● ウレタン防水
● シート防水
● アスファルト防水
FRP防水との違いもチェックして、どの工法がご自宅の施工箇所に適しているか確認してみてください。
ウレタン防水は、液体状にしたウレタン樹脂を塗装して防水層をつくる工事方法です。
耐久性が高く耐摩耗性にも優れているので、屋上やベランダの防水工事にも向いています。
耐用年数はおよそ8~13年です。
工事にかかる費用相場は1㎡あたり3,000~7,000円程度で、少し安い傾向があります。
液状の部材を使用するため、どのような形状の箇所にも可能です。
また、継ぎ目のない防水層となるため、高い防水性を誇ります。
ただし、施工時には職人が手作業で塗装するため工期が長めなのがデメリットです。
さらに、職人の腕によって仕上がりに差が出てしまう場合があります。
工事を依頼する際は、施工経験が豊富な業者を選ぶと安心です。
シート防水とは、ゴム製または塩化ビニール製のシートを使った防水工事です。
接着剤で施工していく「接着工法」と、ビスを使った「機械的固定工法」があります。
耐用年数は10~15年ほどで、費用相場は1㎡あたり3,000~7,500円前後です。
シートを被せて防水層をつくる工事なので、基本的にどのような下地にも施工できるのがメリットです。
また、施工のしやすさから工事にかかる日数も1~4日ほどと、短めに済みます。
デメリットは、施工箇所に限りがある点です。
シートを貼るのが難しいような複雑な箇所や、表面がデコボコとした場所には施工が難しいです。
アスファルト防水は、防水シートと溶解したアスファルトを交互に施工しながら防水層をつくる方法です。
アスファルト防水の耐用年数は、15~25年程度とほかの防水工事に比べて最も長く、耐久性が高いのが大きなメリットとなります。
費用は1㎡あたり3,000~8,000円程度です。
ただし、何層にも重量のあるアスファルトを施工するため、重さによる建物への負担を考慮しなければなりません。
施工できる箇所が限られる場合もあります。
おすすめの業者をご紹介
FRP防水の施工方法は、基本的に以下のような流れになります。
● 施工箇所の洗浄を行う
● 下地を調整する
● FRPシートを敷く
● 樹脂を塗布して硬化させる
● トップコートを塗る
下地の調整では、雨水が排水溝に流れやすくなるよう、床面に勾配をつくることもあります。
防水層の形成は「FRPシートを敷く工程」と「ポリエステル樹脂を塗布して硬化させる工程」を2~3回繰り返して行われます。
ポリエステル樹脂の硬化スピードが速いため、数回塗布する必要があっても、工期が短くて済むのが嬉しいポイントです。
そして、FRPシートとポリエステル樹脂で防水層を形成して、最後にトップコートを塗って表面を強化したら完成です。
FRP防水は、材料が手に入りづらかったり、比較的燃えやすかったりするため、DIYは避けたほうがよいです。
さらにDIYで失敗してしまった場合、修復したり業者に依頼したりすることになり、余計なお金がかかることになります。
FRP防水をするのであれば、最初から業者に依頼したほうがよいでしょう。
前述した通り、ベランダやバルコニーの床面は、下地の上に防水層が作られ、その表面にトップコートを塗ることで作られています。
トップコートは、風雨や紫外線などの刺激を受けると劣化しやすいです。
劣化が進むと防水性が低下するため、防水層も劣化する傾向があります。
定期的にトップコートを塗り替えることで防水層の劣化スピードを遅らせることができ、耐久性を維持しやすくなるでしょう。
FRP防水のトップコートは、7~10年ほどを目安に塗り直すことをおすすめします。
おすすめの業者をご紹介
トップコートの塗り替え以外で、施工したFRP防水を長持ちさせるための主な方法は以下の2つです。
● 雑草が生えてきたらすぐに抜く
● 排水溝を定期的に掃除する
それぞれの内容を、解説していきます。
FRP防水を施した表面の隙間から雑草が生えてきた場合は、劣化を進行させないためにも早めに抜くようにしましょう。
雑草が防水層の内部に浸入すると、破損したり劣化したりしやすくなります。
雑草を抜く際は、できるだけ根っこから取り除くようにすると安心です。
ドレンとも呼ばれる屋上またはベランダの排水溝も定期的に掃除して、排水機能を維持するようにしましょう。
排水溝が詰まって防水層の表面に雨水が溜まってしまうと、劣化を進める原因になります。
特に、台風の後はゴミや落ち葉などが排水溝に溜まりやすいため、掃除を行うようにしましょう。
FRP防水の工事で失敗しないために、以下の3つのポイントを抑えておきましょう。
● 相見積もりする
● 資格を持つ業者に依頼する
● 対応がよい業者を選ぶ
それぞれのポイントについて、詳しく解説していきます。
工事の相見積もりをすることで、適切な費用相場を知ることができるでしょう。
相見積もりとは、工事の見積もりを複数の施工業者に依頼することです。
価格が高すぎる業者には依頼しにくいですが、同様に、費用があまりにも安すぎる場合も注意が必要です。
工事費用が極端に安いということは、手抜き工事を行う業者の可能性もあります。
見積価格が費用相場よりもかなり低い場合には、悪徳業者の可能性があるということを覚えておきましょう。
防水に関する資格を持つ業者に依頼することで、安心して工事を任せられるでしょう。
資格を保有している職人が在籍する会社は技術力の向上にも力を入れているため、優良業者である可能性が高いです。
優良業者に依頼すれば、工事の失敗を防げるでしょう。
FRP防水を行う場合は、防水施工技能士という資格を持つ業者に依頼すると安心です。
防水施工技能士とは、防水に関する知識と高い技術力を保有していると認められた資格です。
国家資格のひとつで、1級が上級者、2級は中級者が取るのに適した資格と考えられています。
塗装業者が保有していると安心な資格一覧は、以下のサイトで確認できます。
対応が丁寧な業者を選ぶと、安心感があります。
工事内容についての説明がわかりやすく、費用について詳しく解説してくれる業者は信頼できるでしょう。
反対に、工事内容や費用についての説明を省略したり、こちらの質問に曖昧に返答したりする業者への依頼は避けることをおすすめします。
おすすめの業者をご紹介
FRP防水は、ウレタン防水よりも防水性と耐久性が高いため、施工すると雨漏りによる不安を解消できるでしょう。
費用はほかの防水工事より少々高くなりますが、そのぶん、メリットも大きいです。
また、防水工事の工期が長いと困るという方にも、硬化時間が短いFRP防水はおすすめです。
雨漏りは住宅の劣化スピードを速めるため、FRP防水でしっかりと対処するようにしましょう。
最後に、今回の内容を簡単にまとめてみましたので、ご確認ください。
FRP防水のメリットは何ですか? |
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「水を通しにくいため防水性が高いこと」「車両の走行にも耐えられるほど衝撃に強いこと」などです。 |
FRP防水の工事で失敗しないようにするには、どうしたらよいでしょうか? |
「防水施工技能士の資格を持っている業者に依頼する」といった方法があります。 |
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