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わが家の外壁にもアスベストが!?石綿含有住宅の見分け方や除去方法

更新日:
わが家の外壁にもアスベストが!?石綿含有住宅の見分け方や除去方法

アスベストは吸い込むことで健康被害を及ぼす危険があります。リフォームや住宅の解体の際にアスベストが飛散することを防ぐため、厚生労働省では規制の強化を進めています。「わが家の外壁にもアスベストが使われてる?」「もし使われていたらどうすればいい?」と不安になる方も多いでしょう。この記事では、外壁にアスベストが使われているかどうか判断する目安や、アスベストが含まれている時の対処方法をご紹介します。正しい対処をするための参考にしてみてください。

この記事の目次

  • 1アスベストとは?
  • 2一般戸建て住宅の外壁にもアスベストは使われていた?
  • 3アスベストを含有した外壁はすぐ除去する必要ある?
  • 4アスベストの処理には専門の資格が必要
  • 5まとめ

アスベストとは?

わが家の外壁にもアスベストが!?石綿含有住宅の見分け方や除去方法
それではさっそく「アスベスト」と呼ばれる鉱物について解説していきます。

● アスベストの概要
● アスベストの特徴
● アスベストの危険性
● 主な石綿関係法規の変遷

アスベストの概要

アスベストは別名「石綿(せきめん、いしわた)」と呼ばれ、その名のとおり綿のような形状をしています。
この綿は鉱石が繊維状に変形したもので、一般住宅用の建材に混ぜ込む形で利用されていました。

代表的なアスベストを3つご紹介します。

● 白石綿(クリソタイル)/2004年10月に使用も製造も禁止
● 青石綿(クロシドライト)/1995年から使用も製造も禁止
● 茶石綿(アモサイト)/1995年から使用も製造も禁止

これらのアスベストは製造が禁止されるまで、家庭用品や自動車など建材以外にもたくさん使われてきました。

アスベストの特徴

アスベストはとても優れた特徴を持っていて、危険性が判明するまで「奇跡の鉱物」「夢の材料」と呼ばれ、もてはやされました。
代表的な特徴は、次のような点があげられます。

● 安価
● 軽い
● 加工が容易
● 高耐久性
● 耐火性
● 防音性

これだけ見ると、たしかに「夢の材料」と言えるでしょう。
しかし、アスベストを吸い込むと後述する数々の疾病(しっぺい)の原因になることがわかりました。

また、アスベストの直径は「0.02~0.35マイクロメートル」で、これは日本人の髪の毛の約4,000分の1の細さです。
空気中に飛散したアスベストは見えないので、吸い込まないように意識するのはほぼ不可能です。

アスベストの危険性

まず最初に覚えておきたいことは「アスベスト建材が使われた家に住んでるだけでは、健康被害にあう可能性は低い」ということです。

そもそも建材や塗材に添加されたアスベストは含有量が少なく、セメントや合成樹脂で固められています。
この状態であれば、アスベストの粉じんが飛散することはないと考えられています。

しかし、建材の劣化や解体などで粉じんが飛散すると、呼吸によって肺に吸い込まれてしまいます。
肺に入ったアスベストは人体に吸収されることなく肺に刺さったままになり、健康被害の原因になります。

アスベストが関連すると確認されている主な疾患は、次のとおりです。

● 石綿肺:肺繊維症(肺が繊維化してしまう病気)の一つ
● 肺がん:肺に刺さった刺激が続くことで発生する
● 悪性中皮腫:悪性の腫瘍

アスベストによる健康被害は、症状が現れるまで長い時間がかかります。
そのため、アスベストは「サイレントキラー(静かな時限爆弾)」と呼ばれることもあります。

主な石綿関係法規の変遷

一般の戸建て住宅では、2006年の法改正でアスベスト含有建材が使われなくなりました。
つまり、2006年以前に建った戸建て住宅であれば「アスベスト含有建材が使われてるかもしれない」ということになります。

参考までに、アスベスト関係の法規の変遷を表にまとめました。
改正年改正法規概要
1975年
(昭和50年)
労働安全衛生法施行令含有率5%を超える吹き付けアスベストの使用禁止
1995年
(平成7年)
労働安全衛生法施行令青石綿および茶石綿の製造等禁止
1995年
(平成7年)
特定化学物質等障害予防規則含有率1%を超える吹き付けアスベストの使用禁止
2004年
(平成16年)
労働安全衛生法施行令石綿含有建材など10品目が製造等禁止
2006年
(平成18年)
労働安全衛生法施行令代替が困難な一定の適用除外製品等を除き、
石綿0.1重量%超の製品の全面禁止
2012年
(平成24年)
労働安全衛生法施行令石綿及び石綿をその重量の0.1%を超えて含有するすべての物の製造等が禁止

一般戸建て住宅の外壁にもアスベストは使われていた?

一般戸建て住宅の外壁にもアスベストは使われていた?
一般住宅では、どのような建材にアスベストが使用されていたのでしょうか?

アスベストが含まれている建材の例と、ご自宅で使われたかどうか確認する方法をご紹介します。
施工箇所建材
外壁● 窯業系サイディング
● 建材複合金属系サイディング
● モルタル
● 仕上塗材(吹き付けタイル、リシン吹き付け、スタッコなど)
屋根● 住宅屋根用化粧スレート瓦
● ルーフィング
軒天● けい酸カルシウム板第1種
内装● ケイ酸カルシウム板第1種
● 石膏ボード
● 壁紙
● ビニル床タイル
● ビニル床シート

表にあげた建材については、劣化や解体でもしない限り「アスベストが飛散するリスクは低い」と考えられています。

後述しますが、住んでいるだけで健康被害にあうということはありません。

なお最も飛散リスクが高いといわれる「吹き付けアスベスト」は、木造の戸建住宅ではほぼ使用されていません(店舗併設住宅や鉄骨住宅では、耐火被膜や断熱被膜に使われていました)。

アスベストが使われてるかどうか見分ける方法

アスベストが自宅に使われているかどうか見分ける方法の1つが、建築年です。
先述のとおり、2007年以降に建った住宅であれば、まず心配しなくていいでしょう。

では、2006年以前に建った住宅は、アスベスト含有建材が使われたかどうかどうやって見分けたらいいのでしょうか。

実は、外壁や塗料に含まれるアスベストは一見しただけで含有していると判断がつきません。
確実に突き止めたいのであれば、次のような手順を踏む必要があります。

● まず建築時期で確認する
● 次に設計図書(仕様書や矩計図など)で確認する
● 専門業者(建築物石綿含有建材調査者)の検査を受ける

設計図書を見ても判別がつかない場合は、専門業者の検査で確認することになります。

外壁にアスベストが含まれている?
\地元の業者に相談したい!/

アスベストを含有した外壁はすぐ除去する必要ある?

アスベストを含有した外壁はすぐ除去する必要ある?
最後に、建築基準法の規制やアスベスト除去に関する考え方について解説します。

アスベスト建材が使われた家に住むとどうなる?

先述のとおり、アスベスト建材が使われた家に住んでるだけで健康に害をおよぼすことはありません。

しかし、次のような理由でアスベストが飛散すると、健康被害を受けることがあるので注意しましょう。

● 経年劣化でアスベストが露出した
● アスベスト含有外壁を高圧洗浄したら飛び散った
● リフォームでアスベスト含有建材を切断したり穴をあけた
● 解体でアスベストが飛び散った

2006年以前に建った住宅は、今後2040年ごろまで解体のピークを迎えます。
解体にあたっては、建築物周辺住民の健康被害が懸念されています。

今のところ戸建て住宅への規制は比較的ゆるいですが、今後は解体工事の事前申請や現場監理が厳しくなる見通しです

建築基準法による石綿規制の概要

アスベスト規制は、住宅に関する法律「建築基準法」でどのように扱われているのでしょうか。

建築基準法では、次の2つのアスベスト含有建材が除去の対象になっています。

● 吹き付けアスベスト
● 石綿含有吹き付けロックウール

この2種の建材が使用されていなければ、建築基準法上は除去の対象になりません。
一般木造住宅ではあまり利用されなかった建材ですので、大半の方は気にしなくていいでしょう。


なおこの2つのアスベスト含有建材については、増改築・大規模修繕・模様替をするときに原則「除去」が義務付けられています。
ただし、工事個所以外の既存部分は、後述する「封じ込め」「囲い込み」の措置が許容されています。

規制対象アスベストの飛散防止対策

上述の「除去・封じ込め・囲い込み」について、もう少し詳しく解説しておきましょう。

規制されてるアスベスト含有建材(吹き付け石綿、石綿含有吹き付けロックウール)の飛散防止対策として、次の3つの工法があります。
工法概要
除去工法
(リムーバル工法)
アスベスト含有建材を取り除く
囲い込み工法
(カバーリング工法)
アスベスト含有建材を板状材料等で完全に覆い隠す
封じ込め工法
(エンカプスレーション工法)
アスベスト層へ薬剤の含浸または造膜材を散布して固着・固定化する
この3つのうち「囲い込み工法」と「封じ込め工法」では、建物の解体時にアスベストを除去することになります。

規制対象外アスベストの飛散防止策

さて、建築基準法の規制対象外のアスベスト含有建材は、どのように飛散防止すればいいのでしょうか。
一般住宅に使われる外壁では、規制対象建材よりこちらの方が気になるところです。

結論から言うと「規制対象のアスベスト含有建材」と同じ考え方で飛散を防止します。
放っておいていいわけではありません。

表にまとめてみましょう。
工法概要
除去工法● 撤去後に新規外壁材を設置。
● 最も費用がかかる(既存壁の撤去費用+新規壁の設置費用)。
● 自治体によっては補助金や融資制度がある。
囲い込み工法● 既存外壁材の上に新規外壁材を重ねて張る。
● 中程度の費用(新規外壁施工費)。
封じ込め工法● 上から塗装材を塗り重ねる。
● 最も費用がかからない(塗装施工費)。

一般住宅のアスベスト飛散防止対策としては、安価で済むことから塗装による「封じ込め」が最もポピュラーです。

ただし劣化が進んでしまうと、塗装に必要な高圧洗浄でアスベストが飛散してしまいます。
「封じ込め」で済ませるためには、外壁を劣化させないことが大切です。

外壁で使う塗料には耐用年数がありますので、劣化が進行しないうちにメンテナンスするようにしましょう。


外壁のアスベスト除去について
\地元の業者に相談したい!/

アスベストの処理には専門の資格が必要

アスベストの処理を行うには資格が必要です。

● アスベスト診断士
● 特別管理産業廃棄物管理責任者
● 石綿作業主任者

このような資格を有する業者に頼むと安心です。
事前にホームページなどでチェックすると良いでしょう。

また、上でも述べましたが、アスベストの処理については法律でも定められています。
自分の家族だけでなく、周囲に住む方の健康にも関わる大切な問題です。
法令を遵守してくれる優良な業者を選びましょう。

まとめ

2006年以前に建った戸建て住宅の外壁には、アスベスト(石綿)が使われてる可能性があります。
ただし飛散しやすい「吹き付けアスベスト」が使われた事例はほぼなく、サイディングや吹き付け塗材の含有材料として使われているケースが多いです。

建材中のアスベストが健康に害を及ぼすことはないと考えられてるので、急いで除去する必要はありません。
ただし、建材が激しく劣化している、または建材を解体するときには飛散します。

アスベストの飛散を防ぐには、外壁材や塗装の劣化を放置しないこと。
解体するときには、国が定めた規制に則って除去することが必須です。

中には法令を守らない悪い業者もいます。
工事を依頼するときは、相見積もりを取り、法令順守意識が高い誠実な業者を選びましょう。

最後に、今回の内容を簡単にまとめてみましたので、ご確認ください。
アスベストが使われているかどうか見分ける方法を教えてください。
2007年以降に建てられた住宅であれば、心配しなくてよいでしょう。2006年以前に建てられた住宅については、建築時期、設計図書で確認し、それでもわからなければ専門業者の検査の順で確認する必要があります。
アスベストを含有した外壁はすぐに除去すべきでしょうか?
通常であれば住んでいるだけで害を及ぼすことはないと考えられていますが、建物の劣化等により飛散することが懸念されます。建物からのアスベスト飛散防止策は、塗装による封じ込め工法は最も安価です。封じ込めで済ませるには外壁を劣化させないことが大切ですので、メンテナンスをするようにしましょう。
アスベストの処理について教えてください。
アスベストの処理を行うには、アスベスト診断士、特別管理産業廃棄物管理責任者、石綿作業主任者といった資格を持つ業者に頼むと安心です。事前にホームページでチェックするなどしましょう。

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