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外壁の吹き付け塗装とは？種類やおすすめなケースを解説
吹き付け塗装とは外壁の塗装方法のひとつで、独特な質感や高級感のある仕上がりが特徴です。本記事では、吹き付け塗装の詳しい特徴や種類、メリット・デメリットなどを解説します。吹き付け塗装がおすすめなケースも紹介するので、外壁の塗装方法で迷っている方は参考にしてみてください。
この記事の目次
- 1 吹き付け塗装とは
- 2 スプレーガンの種類2つ
- 3 吹き付け塗装の種類
- 4 吹き付け塗装のメリット
- 5 吹き付け塗装のデメリット
- 6 吹き付け塗装がおすすめなケース
- 7 吹き付け塗装外壁のメンテナンス方法
- 8 吹き付け塗装は技術力が重要
吹き付け塗装とは
吹き付け塗装とは、スプレーガンを使って霧状の塗料を外壁に吹き付ける塗装方法のことです。
モルタル外壁の仕上げによく用いられ、凹凸がありザラザラした質感に仕上がります。
外壁の塗装方法はほかに「手塗り塗装」があり、刷毛(ハケ)やローラーを使って仕上げます。
近年は吹き付け塗装よりも手塗り塗装が主流ですが、吹き付け塗装独特の凹凸は刷毛やローラーでは再現が困難です。
そのため、あえて吹き付け塗装を選ぶこともあります。
ローラー塗装・刷毛塗りとの違い
吹き付け塗装とローラー塗装には、主に以下の違いがあります。
吹き付け塗装 | ローラー塗装 | 刷毛塗り | |
|---|---|---|---|
塗装方法の特徴 | 重厚感や凹凸のある独特の模様が付けられる | ムラが発生しにくい | 細かい部分もきれいに塗装できる(ローラー塗りと併用することが多い) |
使用する道具 | スプレーガン | ローラー | 刷毛 |
塗装のスピード | 短い | 比較的長い | 長い |
塗装中の音 | 大きい | 小さい | 小さい |
塗料の飛散 | 多い | 少ない | 少ない |
吹き付け塗装はローラーに比べて効率よく塗装できますが、大きな機械音や塗料の飛散に注意が必要です。
また、刷毛塗りの際に刷毛のみを使うと塗装に時間がかかってしまうため、ローラー塗装と併用するのが一般的です。
刷毛塗りは手作業で丁寧に進めるので仕上がりがきれいですが、吹き付け塗装の独特の凹凸を再現するのは困難です。
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スプレーガンの種類2つ
吹き付け塗装に使用するスプレーガンには、「エアスプレー」と「エアレススプレー」の2種類があります。
ここでは、それぞれのスプレーガンの特徴を説明します。
エアスプレー
エアスプレーでは、空気を圧縮し、空気と同時に塗料を噴出します。
細かい粒子にして噴出するため、塗装面の仕上がりがきれいになります。
しかし、大量の空気と塗料を吹き付ける方法のため、飛散する塗料の量が多い点がデメリットです。
エアレススプレー
エアレススプレーでは、空気は利用せず、塗料のみを圧縮して噴出します。
空気を噴出しないためエアスプレーよりも飛散が少なく、塗料をムダに使うことが基本的にありません。
ただし、粒子はエアスプレーよりも粗いので、美しく仕上げるには高い技術力が必要です。
吹き付け塗装の種類
吹き付け塗装には、主に以下の3つの種類があります。
● リシン吹き付け
● スタッコ仕上げ
● 吹き付けタイル仕上げ
ここでは、それぞれの工法や仕上がりの違いについて説明します。
リシン吹き付け
リシン吹き付けとは、塗料に小さな石や砂を混ぜて吹き付ける塗装方法です。
マットで落ち着いた雰囲気の仕上がりになり、高級感を出したい場合に適しています。
比較的塗膜が薄いため通気性がよい一方、ひび割れが起こりやすい点に注意が必要です。
リシン吹き付けの詳しい特徴は、以下の記事を参考にしてみてください。
スタッコ仕上げ
スタッコ仕上げとは、セメントなどを混ぜた塗材を塗装する方法です。
はっきりとした凹凸のある立体的な仕上がりになり、重厚感があります。
塗膜が厚いので耐久性が高く、塗り替えの頻度を少なくできるメリットがあります。
一方、凹凸部分に汚れが蓄積しやすいため、定期的な掃除が必須です。
スタッコ仕上げの詳しい特徴は、以下の記事を参考にしてみてください。
吹き付けタイル仕上げ
吹き付けタイル仕上げとは、スプレーガンを使って外壁に専用の塗材を吹き付けて凹凸を付ける方法です。
塗材を吹き付けたまま仕上げたり、吹き付け後乾く前にローラーなどで表面を押さえたりします。
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吹き付け塗装のメリット
吹き付け塗装には、主に以下のメリットがあります。
● 短時間で施工できる
● デザイン性が高い
● 価格が比較的安い
短時間で施工できる
吹き付け塗装では一度に広範囲を施工できるため、作業や養生シートを設置している時間などを短くできるでしょう。
デザイン性が高い
吹き付け塗装では立体感や複雑な模様を表現できます。
手塗り塗装で吹き付け塗装のような凹凸を再現するのは難しく、独特の質感は吹き付け塗装だからこそできるデザインです。
特に高級感や重厚感を出したい場合は、吹き付け塗装がおすすめですよ。
価格が比較的安い
吹き付け塗装は施工が短時間で済むため人件費がかからず、施工費用を抑えられるでしょう。
スピーディーで安い外壁塗装を求めているなら、吹き付け塗装を検討してみましょう。
吹き付け塗装のデメリット
吹き付け塗装には、メリットだけでなく以下のデメリットもあります。
● 塗料が飛散しやすい
● 騒音が発生する
● 職人の技術力に左右されやすい
塗料が飛散しやすい
吹き付け塗装は塗料が飛び散りやすく、入念な養生が必要です。
手塗り塗装時よりも慎重に養生しなければ、近所の家や車に飛散してしまう恐れがあります。
特に住宅密集地では注意しましょう。
騒音が発生する
吹き付け塗装は手塗り塗装よりも騒音が発生しやすい工法です。
スプレーガンの利用時にコンプレッサーの大きな機械音がするため、近所への配慮が必要です。
工事前に近所に挨拶へ周り、大きな音が発生してしまうことを説明しておきましょう。
職人の技術力に左右されやすい
職人の吹き付け塗装の経験や技術が少ない場合、ムラのある仕上がりになりやすいです。
近年は吹き付け塗装での施工が減っていることもあり、すべての施工会社に経験豊富な職人がいるとは限りません。
施工を依頼する前に吹き付け塗装の実績を確認し、十分なスキルがあるかチェックしましょう。
吹き付け塗装がおすすめなケース
吹き付け塗装による施工は、以下の3つの場合におすすめです。
● 施工費用を抑えたい
● 既存の質感や立体感を気に入っている
● モルタルやALCパネルを外壁に使用している
施工費用を抑えたい
外壁塗装にかかる費用を抑えたい場合は、吹き付け塗装を検討するとよいでしょう。
多くの場合、吹き付け塗装はローラーや刷毛での塗装よりも総額を小さくできます。
ただし、実際に手塗り塗装よりもどの程度安くなるのかは外壁の状態や業者によって異なるので、吹き付け塗装・手塗り塗装両方の見積もりを業者に尋ねてみましょう。
既存の質感や立体感を気に入っている
現在の外壁を吹き付け塗装により施工していて質感や立体感が気に入っている場合は、リフォームでも吹き付け塗装を採用するとよいでしょう。
吹き付け塗装による独特の凹凸や雰囲気は、ほかの塗装方法では再現しにくく意匠性が大きく変わってしまう恐れがあります。
既存のデザインを維持したい場合は、改めて吹き付け塗装を行うとよいでしょう。
モルタルやALCパネルを外壁に使用している
モルタルやALCパネルを使った外壁も吹き付け塗装がおすすめです。
外壁材自体の特徴が少ないモルタルやALCパネルは、吹き付け塗装のデザイン性の高さを活かしやすくなります。
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吹き付け塗装外壁のメンテナンス方法
最後に、吹き付け塗装で施工した外壁のメンテナンス方法を紹介します。
● ホースで汚れを流す
● スポンジで優しく洗う
● 専用洗剤でコケやカビを落とす
● 家庭用高圧洗浄機で洗う
ホースで汚れを流す
ホコリや砂などの軽い汚れなら、ホースで水をかけるだけでも落とせます。
外壁の高い部分から水をかけ、上から下へと汚れを洗い流しましょう。
なお、通気口や排気口に水をかけてしまうと住宅の内側に水が入ってしまうことがあるので注意してください。
屋根の裏側である軒裏(軒天)も水がかかると屋根の内部に水が侵入してしまう恐れがあるため、大雑把に水をかけないように気をつけましょう。
スポンジで優しく洗う
排気ガスや雨だれなど、水をかけただけでは落ちない汚れにはスポンジを使いましょう。
外壁用の洗剤や食器用の中性洗剤を含ませて、優しくこすってみてください。
強くこすったり、硬いブラシを使ったりすると、外壁に傷がついてしまう恐れがあるので注意しましょう。
研磨剤の入った洗剤も傷の原因となるため使用は避けてください。
専用洗剤でコケやカビを落とす
なかなか落ちないカビやコケは、カビ・コケ取り剤を使いましょう。
さまざまな商品がありますが、汚れのある部分に直接スプレーするタイプが多いです。
濃縮タイプの洗剤の場合は希釈が必要なので、必ず事前に使い方を確認しましょう。
家庭用高圧洗浄機で洗う
凹凸部分に入り込んだ汚れはスポンジでは落としにくいので、家庭用高圧洗浄機を使用するとよいでしょう。
塗装がはがれないよう必ず弱い水圧からスタートし、水圧を強くし過ぎないようにしてください。
同じ場所に水を当て続けると塗装がはがれてしまう恐れがあります。
高圧洗浄機は扱いが難しいため、業者に洗浄をお願いするのもおすすめです。
吹き付け塗装は技術力が重要
吹き付け塗装は、スプレーガンを使って広範囲を一気に塗装でき、施工時間が短いので費用も安い傾向があります。
しかし、飛散や騒音により近所に迷惑がかかる恐れもあるため、工事前は近所に挨拶をしておくとよいでしょう。
吹き付け塗装は高級感や重厚感を出せる魅力的な塗装方法ですが、業者の経験や知識によって仕上がりに差が出るため、業者を決める際には慎重に選定を行いましょう。
吹き付け塗装のメリット・デメリットを教えてください。 |
|---|
メリットは「短い時間で施工が可能」「価格が安い傾向がある」といったことで、デメリットは「塗料が飛び散りやすい」ことなどです。 |
吹き付け塗装がおすすめなのは、どんなときですか？ |
「施工の費用を抑えたい」「外壁にALCパネルやモルタルを使っている」といったときには、吹き付け塗装がおすすめです。 |
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