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軽量瓦とは?リフォーム事例やおすすめのメーカーも紹介

更新日:
軽量瓦の費用相場や施工事例について示したサムネイル画像

耐震性の向上のため、屋根を軽くしたいと考えている方もいるのではないでしょうか。屋根を現状より軽いものにしたい場合、軽量瓦を使ったリフォームがおすすめです。この記事では、軽量瓦とはどのような屋根材なのか、メリットやデメリット、費用などを詳しく解説します。おすすめの軽量瓦についても紹介するので、屋根のリフォームの参考にしてみてください。

この記事の目次

  • 1 軽量瓦とは
  • 2 軽量瓦のメリット
  • 3 軽量瓦のデメリット
  • 4 軽量瓦への葺き替えリフォーム費用
  • 5 軽量瓦の施工事例
  • 6 おすすめの軽量瓦・メーカー6選
  • 7 軽量瓦と軽量屋根材・防災瓦の違い
  • 8 軽量瓦以外の軽い屋根材には何がある?
  • 9 屋根をリフォームするなら軽量瓦を検討してみよう

軽量瓦とは

屋根の瓦

軽量瓦とは、従来の瓦よりも軽い素材で作られた屋根材のことです。
一般的な瓦は主に粘土でできているため、厳密には「軽い粘土瓦」のことを指します。

軽量瓦は、災害に強く、日本の住宅に馴染む屋根材として人気を集めています。

軽量瓦のメリット

屋根の瓦

軽量瓦には、主に以下のメリットがあります。

● 災害に強い
● コストパフォーマンスが高い
● メンテナンスが簡単

災害に強い

軽量瓦は従来の瓦と比較して軽い屋根材のため、地震の揺れを小さくできます
屋根が重いほど揺れが大きくなるので、耐震性を向上したい場合は軽量瓦を検討してみましょう。

また、軽量瓦なら、災害で家に負担がかかっても屋根の重みで家がつぶれるおそれを少なくできます。
瓦が落下した場合の被害も小さくできるでしょう。

災害への備えにおすすめです。

コストパフォーマンスが高い

軽量瓦は耐久性が高いため、コストパフォーマンスも優れています
瓦自体寿命が長い素材のため、軽量瓦の寿命も30年以上とされています。

たとえばトタンを屋根に使用した場合、施工費は比較的安いことが多いですが、寿命は約10~20年程度です。

軽量瓦なら一度リフォームすれば基本的に長期間屋根材を交換する必要がなく、シンプルなメンテナンスのみで安心して住み続けられます。

メンテナンスが簡単

軽量瓦は基本的に塗り替えの必要がないため、メンテナンスが簡単です。

そもそも汚れが落ちやすい屋根材で、割れにくく、色落ちの心配もありません。

メンテナンスが簡単な分、住宅の維持費が安く済むので、長期的なスパンでの出費を抑えられます。

軽量瓦の施工について
\地元の業者に相談したい!/

軽量瓦のデメリット

屋根の瓦

メリットがある一方、軽量瓦には以下のデメリットもあります。

● 軽量屋根材よりも重い
● 初期費用が高い
● 比較的割れやすい

軽量屋根材よりも重い

軽量瓦は瓦としては軽量ですが、さらに軽い屋根材もあるため、もっとも軽さを重視する場合には不向きです。

一般的な瓦は45~60kg/㎡ほどあり、メーカーにもよるものの、軽量瓦はその半分程度の重さです。

さらに軽い屋根材としては、化粧スレート屋根材(約20kg/㎡)、金属屋根材(約5kg/㎡)があります。

美観のために瓦を使用したい場合でなるべく軽量化するなら軽量瓦がおすすめですが、デザイン面で瓦にこだわる必要がなければ、さらに軽い屋根材も検討してみてはいかがでしょうか。

初期費用が高い

軽量瓦は通常の瓦よりも初期費用が高いことがあります
素材自体比較的高価であり、施工できる業者も限られているためです。

なるべく初期費用を抑えるには、複数の業者に見積もりを依頼し、適正価格を見極めることが大切です。
軽量瓦に対応している業者を3社程度探し、見積もりをお願いしてみましょう。

見積もりが高すぎる業者は本来不要な工事を含めている、あるいは、過剰に施工費を請求している場合があります。

金額で疑問に思う部分があれば遠慮なく質問し、不明瞭な請求がないように注意しましょう。

比較的割れやすい

粘土を固めて作られている軽量瓦は、比較的衝撃に弱く、飛来物により割れてしまうことがあります。

暴風や強風が吹いたときはどのような屋根材も割れる恐れがありますが、軽量瓦は破損する恐れがほかの屋根材に比べて多いです。

しかし、補修が必要な場合は1枚のみの交換もできるので、修理費用は安く済むこともあります。

軽量瓦への葺き替えリフォーム費用

屋根瓦の点検の様子

軽量瓦への屋根の葺き替え費用は、6,000~16,000円/㎡が相場です。

ただし、下地の状態や地域によっては費用が相場と異なることがあります。
正確な見積もり金額を調べるには、業者に直接尋ねてみましょう。

ほどんどの業者が、無料で現地調査をしてから見積書を作成してくれます。

現地調査をせず電話やメールだけで見積もりを出してもらっても、正確な施工費は把握できません。
施工当日になって補修の必要な場所が判明し、追加費用がかかる恐れもあります。

必ず実際に現状を見てもらったうえで金額を出してもらいましょう。

>> 屋根修理やリフォームに使える補助金についてはこちら!

軽量瓦がおすすめの方

軽量瓦は、安さよりも防災性や耐久性を重視して屋根材を選びたい方におすすめです。

軽量瓦は災害に強く、コストパフォーマンスやメンテナンスの楽さでも優れています。
屋根のリフォームをきっかけに災害に備えたい場合、メンテナンスの手間が少ない屋根材を探している場合は軽量瓦を検討してみましょう。

前述しましたが、軽量瓦は初期費用が高いデメリットがあるので、予算をよく確認する必要があります。

まずは3社程度の見積もりを取得してみて、どの程度のコストがかかるのか確かめてみましょう。

複数社のプランを比べることで、もっとも適した素材や本当に必要な作業を見極めやすくなりますよ。

軽量瓦の施工について
\地元の業者に相談したい!/

軽量瓦の施工事例

青い屋根の瓦

実際に軽量瓦でリフォームした事例を紹介します。
費用やデザインの参考にしてみてください。

築40年の住宅への地震の影響を小さく

瓦屋根の住宅

項目

詳細

築年数

40年

概算費用

約90万円

「地震に備えて屋根を軽くしたい」という依頼主のご希望に沿って実施した屋根リフォームです。
築40年の住宅も屋根材を交換することでより災害時により安心な住宅へと強化できます。

耐震性が不安な場合は、ぜひ軽量瓦への変更をご相談ください。

重厚感のある軽量瓦で見た目も美しく

瓦屋根の住宅

項目

詳細

建物構造

木造軸組み工法

築年数

30年

概算費用

約250万円

ケイミューの「ルーガ」に屋根材を交換した事例です。
リフォーム前の和風の雰囲気を維持したまま、屋根の重量を約4割に減量できました。
瓦の交換と合わせて防水シートも新設したため、防水性も向上しています。

屋根の葺き替えで5トンほど軽量化

瓦屋根の住宅

項目

詳細

築年数

21年

概算費用

約250万円

「今の家に合うデザインの屋根材で大地震に備えたい」という依頼主のご希望を反映してリフォームをした事例です。
合計で5トン程度屋根を軽くしました。

波形状で重厚感のある軽量瓦を選び、意匠性にもこだわっています。

軽量瓦の施工について
\地元の業者に相談したい!/

おすすめの軽量瓦・メーカー6選

屋根の瓦

おすすめの軽量瓦メーカー6つと、商品の特徴を紹介します。

● ケイミュー「ルーガ」
● 三州野安「セラマウント」
● シバオ「ウルトラセーフティ・スリム」
● ヱビス瓦工業「モニエース」
● 鶴弥「サンレイ」
● シノゲン瓦工業「かるーが2」

ケイミュー「ルーガ」

ケイミューは屋根材や外壁材を開発しているメーカーです。
株式会社クボタと松下電工(現パナソニック)の住宅外装建材部門が統合して設立されました。

ルーガは、従来の瓦と比べて約半分の重さの軽量瓦です。
独自素材により衝撃を吸収する仕組みをつくり、割れにくさにもこだわっています。

多彩なデザインバリエーションがあるので、おしゃれな軽量瓦を探している方におすすめですよ。

三州野安「セラマウント」

三州野安は、大正2年に創業した歴史のある瓦メーカーです。
台湾や韓国など海外にも輸出しています。

セラマウントは約35kg/㎡の軽量瓦です。
ヨーロッパの住宅をモデルにしたエレガントなデザインが特徴で、日本の住宅や風景にマッチさせつつ、洗練された見た目の住宅に仕上げられますよ。

洋風な住宅の屋根を軽量化させたい方は、セラマウントをチェックしてみてください。

シバオ「ウルトラセーフティ・スリム」

シバオは島根県大田市水上町にあるメーカーです。
地元の良質な白土を使っており、高温で熱して丈夫な石州瓦を製造しています

ウルトラセーフティ・スリムは従来の瓦製品よりを約20%軽量な瓦です。
裏面帯状施釉(りめんたいじょうせゆう)技術という新技術により、瓦を薄くしつつ十分な強度を保つことに成功しています。

伝統的な日本家屋にぴったりなデザインのため、古民家のリフォームにおすすめです。

ヱビス瓦工業「モニエース」

ヱビス瓦工業は軽量瓦の開発・研究を長くしてきたメーカーです。
軽量瓦の「モニエース」を主力製品としています。

モニエースは1987年に販売開始された製品で、軽さだけでなく、防水性や断熱性、遮音性にも優れています。

色は茶色や黒のほか、青緑やアイビーグリーン、オリーブグリーンなどもありバリエーション豊富です。
和風洋風問わず、さまざまなデザインの屋根に適していますよ。

鶴弥「サンレイ」

鶴弥は国内瓦メーカー大手のひとつで、全国の粘土瓦全体の約20%を製造しています
約2,500種を製造しており、開発力や技術力に優れたメーカーです。

サンレイは、従来の平板瓦と比べて20%程度軽い瓦です。
屋根面積120㎡の場合、屋根全体で約1トン軽くできます。

デザインは南欧で使われているスパニッシュ瓦をモデルにしており、おしゃれで明るい洋風住宅にしたい場合にぴったりです。
コーティングされているため汚れもつきにくく、美しい外観を維持できますよ。

シノゲン瓦工業「かるーが2」

シノゲン瓦工業は、愛知県高浜市に本社がある会社です。
昭和3年に瓦の製造を開始し、性能にこだわった三州瓦を販売しています

かるーが2は38.5kg/㎡の軽量瓦です。
ツメの部分をかみ合わせることで、地震や強風による浮き上がりやズレにも備えています。

地震や台風への備えとして軽量瓦を検討している場合は、かるーが2を検討してみてくださいね。

軽量瓦と軽量屋根材・防災瓦の違い

屋根の瓦

軽量瓦とは文字の通り軽い瓦のことで、粘土瓦以外の屋根材は基本的に含みません

一方、軽量屋根材は、ガルバリウム鋼板やスレート瓦などのことをいいます。

防災瓦とは地震や台風などの災害に強い瓦のことです。
強風や衝撃を受けても瓦がズレたり飛散したりしないよう、しっかり固定できる構造になっています。

軽量なだけでは防災瓦とは呼びませんが、軽量瓦かつ防災瓦の製品もあります。

軽量瓦以外の軽い屋根材には何がある?

金属屋根

軽量瓦以外の代表的な軽い屋根材には、スレート瓦とガルバリウム鋼板があります。
それぞれの特徴を説明します。

スレート瓦

スレート瓦とはセメントに繊維を混ぜた屋根材です。
薄いため軽量で、安価なこともあり日本の住宅によく使われています。

また、施工がしやすいため多くの業者が対応しているので、軽量瓦と比べると業者の選択肢が増えるでしょう。

ただし、断熱性や防音性には優れていますが、耐久性はいまいちです。
10年程度でメンテナンスが必要となり、手間と費用がかかります。

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板とは、鉄の表面にアルミや亜鉛を加工した屋根材です。
スレート屋根よりも基本的に薄く、軽量で耐震性に優れています。
施工費用は軽量瓦よりも安価です。

耐久性は比較的高いですが、断熱性や防音性が低いため別途工事が必要なことがあります。
また、海に近い地域ではサビの発生に注意が必要です。

シンプルでスタイリッシュなデザインのためモダンな住宅に似合いますが、伝統的な日本風の住宅にはあまり適していません。

>> ガルバリウム鋼板の屋根について詳しく紹介!おすすめのメーカーや商品も解説
>> 屋根材の種類を徹底比較!

屋根をリフォームするなら軽量瓦を検討してみよう

赤茶色の瓦屋根

軽量瓦は、地震や台風などの自然災害に備えたい方、メンテナンスの手間が少ない屋根材を探している方におすすめです。

軽量瓦以外の軽量な屋根材にはスレート瓦やガルバリウム鋼板がありますが、耐久性やデザインを重視する場合は軽量瓦のほうが適しているでしょう。

施工費は業者や地域、屋根の現状などにより異なるため、見積もりを依頼して確かめてみてください。
見積もりは複数の業者に依頼し、プランの内容や工事の総額を比べてみましょう。

軽量瓦のメリットを教えてください。

「地震の揺れを少なくでき、防災性を向上できる」「メンテナンスが楽な傾向がある」といったメリットがあります。
詳しくは、こちら

軽量瓦のおすすめのメーカーと商品を教えてください。

ケイミューの「ルーガ」や、三州野安の「セラマウント」などです。
詳しくは、こちら

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