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「コンクリートは塗装する必要があるのか?」「コンクリートを塗装する時期の見分け方は?」こういった疑問を持っている方もいるでしょう。この記事では、コンクリート塗装の必要性や、工事するタイミングを解説します。これらを知っておけば、コンクリートを放置しすぎて破損させることなく、機能性と美観を維持できるでしょう。
結論から言えば、コンクリートに塗装は必要です。
コンクリートを塗装するメリットを2つ解説します。
コンクリート外壁は長期間放置すると汚れやカビが生じます。
汚れやカビによって見た目が悪くなるため、コンクリート外壁の美しさを維持するには塗装が必要です。
その他にも、コンクリートの表面に白い粉が現れるエフロレッセンス(白華現象)も美観を損ねてしまいます。
コンクリート自体の強度に影響はありませんが、見た目が悪くなるため、専用の洗剤を使った除去や塗装で防止しましょう。
美観の維持により、アパートやマンションの空室率の改善も期待できます。
コンクリート外壁は、長く放置するとひび割れが起こります。
ひび割れてからもさらに放置しつづけると、浸水して雨漏りの原因となるでしょう。
ひび割れの補修は塗装だけでは対処できないため、コンクリートと似た素材である「モルタル」で隙間を埋める必要があります。
補修は内部の鉄筋を守る役割も
空気中の二酸化炭素によってコンクリートが中性化し、そのまま進行すると内部にある鉄筋の不動態皮膜が破壊され腐食しやすくなってしまいます。
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コンクリート外壁の塗装時期は、劣化状況で見分けられます。
塗装や補修が必要と判断する劣化状況について、具体的に解説していきます。
ひび割れは、コンクリートが割れることです。
「クラック」とも呼びます。
表面の塗装が割れる程度の幅0.3㎜以下の「ヘアクラック」から、コンクリート内部が破損する幅3㎜以上の「構造クラック」まであります。
ひび割れの大きさによって補修方法が変わる場合もあるでしょう。
放置すると内部の劣化が進んで雨漏りが起こるでしょう。
ひび割れ部分をモルタルといった補修材で埋めてから塗装が必要です。
コンクリートの表面にカビやコケが発生した状態です。
美観が悪くなる以外のデメリットは少ないですが、見た目を気にする場合は塗装するとよいでしょう。
また、カビやコケが繁殖しすぎると根がコンクリート内部まで伸びてしまい、駆除が難しくなります。
塗膜(塗装の膜)の内部が剥がれて、膨れてしまっている状況です。
経年劣化による防水塗膜の劣化やひび割れが原因で、塗膜と外壁材の間に雨水が浸入してしてしまいます。
その水分が蒸発することで蒸気が塗膜を押し上げ、膨らみが生じます。
また、施工時の洗浄や乾燥が不十分な場合も膨らみは発生してしまいます。
この症状が見られたら、塗膜を剥がして再塗装が必要です。
内部の鉄筋が露出したりサビたりする劣化症状です。
鉄筋がサビによって膨張し、コンクリートが押し出されています。
この場合は塗装だけでは対処ができないため、モルタルによる補修が必要です。
DIYで行う場合も業者に依頼する場合も、基本的な作業工程は変わりません。
コンクリートの外壁塗装は次の手順で行います。
下地補修 |
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高圧洗浄 |
▼
下塗り材の塗布 |
▼
ベースの塗布(2回) |
▼
模様付け |
▼
クリアー材の塗布(2回) |
下地補修ではコンクリートのひび割れ箇所を、モルタルで補修していきます。
高圧洗浄後はしっかり乾燥させましょう。
下塗り材を塗ることで、ベースの塗料が密着しやすくなります。
専用のパットを使い模様を付け、仕上げにクリアー材を塗って表面を保護したら完了です。
このように作業工程が多く、必要な道具や塗料を揃えるのも大変です。
DIYで行う場合は、施工不良による膨れやひび割れが起きるリスクが高まります。
専門の業者に依頼した方がトラブルは避けやすいでしょう。
コンクリート外壁の塗装で使われる塗料や工法について解説します。
水をはじく透明な塗料です。
価格が安いメリットがあります。
一方で、既存の外壁から見た目が変わらないため、汚れや補修場所が目立つデメリットがあります。
また、カラークリヤーと比べて耐用年数が短い点も問題となるでしょう。
耐用年数とは、次の塗り替えまでに必要な期間のことです。
撥水剤は、低価格で工事をしたいときや、現在のコンクリート外壁に劣化が少ない場合に適しています。
費用相場 | 耐用年数 |
---|---|
1,500〜2,000円/㎡ | 3〜7年 |
カラークリヤーとは、撥水剤よりも耐久性に優れた塗料に色をつけた材料です。
透明な塗料は「クリヤー」と呼ばれます。
色をつけるため汚れや補修跡が目立ちにくいほか、耐用年数が長いメリットがあります。
一方で、撥水剤よりも価格が高いデメリットがあります。
コンクリート外壁の補修跡を目立たせたくない場合に適しているでしょう。
費用相場 | 耐用年数 |
---|---|
3,000〜5,000円/㎡ | 5〜15年 |
弾性塗料とは、弾性(伸縮性)のある塗料のことです。
コンクリートにひびが入っても、塗料に伸び縮みする性質があるおかげで塗膜が追従し、ひびの表面化を防いでくれます。
非弾性の塗料に比べて、耐用年数が少し短いというデメリットもありますが、一部10〜20年ほどの耐用年数を誇る製品もあります。
ひび割れ対策をしたい場合に適しています。
費用相場 | 耐用年数 |
---|---|
2,000〜3,000円/㎡ | 8〜12年 |
コンクリート再現工法とは、コンクリート打ちっぱなしのような外観を再現する工法です。
補修痕を完全に隠せるため、新築のような仕上がりになります。
くぼみや目地などの再現も行うため、高い技術力が必要になり、施工できる業者は限られてしまいます。
コンクリートらしいデザインに仕上げたい方におすすめです。
費用相場 | 耐用年数 |
---|---|
5,000〜7,000円/㎡ | 5〜15年 |
4種類の塗料・工法のメリットとデメリットをまとめています。
参考にしてみてください。
塗料の種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
撥水剤 | ・価格が安い | ・耐用年数が短い |
カラークリヤー | ・補修場所が目立ちにくい | ・価格が高い |
弾性塗料 | ・ひび割れに強い | ・耐用年数が少し短い |
コンクリート再現工法 | ・仕上がりがきれい | ・価格が高い |
コンクリート外壁の塗装にかかる工事費は、1㎡あたり3,000円〜1万円ほどです。
30坪の住宅におけるコンクリート外壁の総工事費は40〜70万円が目安となるでしょう。
ただし、工事価格は、塗料の性能によって大きく変わります。
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コンクリートの外壁を塗装する場合、いくつかの注意点があります。
知らずに工事をすると塗装が剥がれたり、コンクリートがひび割れたりして余計な費用が必要となるでしょう。
コンクリート外壁の塗装をDIYでおこなうことは避けてください。
なぜなら、DIYする場合でも足場が必要なため最低20万円はかかるためです。
DIYで工事をする目的に「費用の節約」をあげる人は多いでしょう。
しかし、足場だけではなく材料や道具を揃える費用もかかるため、最終的には30万円ほどが必要となると考えられます。
また、コンクリート外壁は塗装の難易度が高く、失敗すると再塗装が必要となったり雨漏りが起こったりして余計に費用がかかってしまうでしょう。
このため、最初からプロに依頼して工事をしたほうが確実性は高いです。
コンクリートはアルカリ性という性質上、一部使用できない塗料があります。
アルキド樹脂系の塗料は、耐アルカリ性が低いため塗装してもすぐに剥がれてしまいます。
また、浸透性の低い塗料もコンクリートの塗装には向いていません。
内部の湿気を上手く逃がすことができないため、塗膜の膨れなどを引き起こすおそれがあります。
コンクリート外壁の場合、カラークリヤーを使っても耐用年数は10年ほどです。
撥水剤だと5〜7年でしょう。
このため、定期的に塗装しないと塗膜が剥がれて、ひび割れや雨漏りが起こりやすくなります。
「コンクリートがむき出しになった建物があるじゃないか」と考える人もいるかもしれません。
しかし、コンクリートがむき出しになっているように見える建物でも撥水剤などで塗装しています。
もし塗装していないのであれば、コンクリートの耐久性が急速に低下していることでしょう。
コンクリート外壁には塗装が必要です。
理由は、美しい外壁を維持するためと、劣化を防いで雨漏りを避けるためです。
コンクリート外壁で使う塗料には「撥水剤」「カラークリヤー」「弾性塗料」があります。
工事費用を抑えたいのなら撥水剤、耐久性を重視するのならカラークリヤーや弾性塗料を使いましょう。
適切な時期にコンクリート外壁を塗装することで、不要な工事を減らし、費用を抑えられます。
>> 外壁塗装でローンを利用するのは、むしろ得?メリットやデメリットも解説します!
最後に、今回の内容を簡単にまとめてみましたので、ご確認ください。
コンクリート外壁はなぜ塗装が必要なのですか? |
---|
美観を維持できる・劣化部位の補修ができるといったメリットがあるからです。(詳しくはこちら) |
外壁のコンクリートを塗装する時期の見分け方 |
塗装や補修が必要な状況は、ひび割れ・カビやコケ・鉄筋の露出やサビ・塗膜ふくれの症状が見られるときです。(詳しくはこちら) |
コンクリート塗装に適した塗料を教えてください。 |
主に使う塗料は撥水剤、カラークリヤーなどです。(詳しくはこちら) |
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