「外壁材を金属系サイディングにした場合のメリットやデメリットが知りたい」「金属系サイディングの塗装手順やかかる費用が知りたい」外壁材が金属系サイディングの場合、このようにお悩みの方も多いことでしょう。外壁材は住宅の外観としても重要な部分なので、使われている材料について基礎知識を持っておきたいものです。この記事では、金属系サイディングの特徴やメリット/デメリット、メンテナンスすべきタイミング、塗装の手順、塗装の費用相場について解説します。また、窯業系サイディングとの違いについてもご紹介。金属系サイディングについて詳しく知っておくことで、メンテナンスや外壁塗装の失敗を防げるでしょう。
金属系サイディングとは?
金属系サイディングとは、金属板と断熱効果のある板でできた外壁材のことです。
表面の素材には、「ガルバリウム鋼板」や「塗装ステンレス鋼板」などが使用されています。
軽量で施工しやすく、断熱性もあることから、人気が高くなっている外壁材です。
耐用年数が30~40年と長いのも、金属系サイディングが人気の理由の一つです。
金属系サイディングのメリットとデメリット
金属系サイディングには、メリットとデメリットがあります。
メリットとデメリットを知っておくことで、金属系サイディングの外壁とうまく付き合っていけるでしょう。
金属系サイディングのメリット
金属系サイディングのメリットは、以下の4つがあります。
・断熱性が高い
・強度が高い
・軽量で地震に強い
・施工しやすい
それぞれのメリットについて、詳しく解説していきます。
断熱性が高い
金属は熱を保持しやすいという性質があるため、断熱性が高くなります。
室内の温度を一定に保つことができるため省エネができ、環境にも優しい外壁材と言えます。
強度が高い
金属系サイディングはひび割れしにくい素材なので、強度が高い外壁材と言えます。
強度が高いため、補修の機会も少なく、コストパフォーマンスがいい外壁材です。
軽量で地震に強い
金属系サイディングは、ほかの外壁材に比べて軽量なので、住宅への負担が少ないです。
住宅への負担が少ないため、地震の際も倒壊する確率が低くなります。
施工しやすい
金属系サイディングは、ほかの外壁材に比べて軽量なので、張り替えが簡単で施工しやすいです。
工期が短くて済むため、工事費用を抑えることができます。
金属系サイディングのデメリット
金属系サイディングのデメリットには、以下の3つがあります。
・錆びやすい
・傷がつきやすい
・デザインが限られている
それぞれのデメリットについて、詳しく解説していきます。
錆びやすい
金属製の外壁材なので、水が当たることで錆びやすくなります。
錆びの悪化を防ぐためには、定期的に塗装メンテナンスをしましょう。
傷がつきやすい
金属系サイディングは、物をこすったり当たったりすると傷がつきやすいです。
傷がつくと、錆びて外壁が劣化する恐れがあります。
倒れて傷がつかないよう、金属系サイディングの外壁の周りには物をできるだけ置かないようにしましょう。
デザインが限られている
金属系サイディングは、ほかの外壁材に比べるとデザインが限られています。
モダンでシンプルなデザインが好みの方にはおすすめですが、人とは違った外壁にしたいとお考えの方には向いていません。
金属系サイディングのメリットとデメリットを、わかりやすく一覧表にしてまとめました。
メリット | デメリット |
---|
・断熱性が高い ・ひび割れしにくい ・軽量なので耐震性が高い ・張り替えが簡単 | ・錆びやすい ・物が当たると傷がつきやすい ・シンプルなデザインばかり |
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金属系サイディングをメンテナンスするタイミング
金属系サイディングをメンテナンスするタイミングは、主に以下の4つの症状が発生したときです。
・カビやコケの発生
・サビ
・チョーキング
・塗膜の剥がれ
それぞれの症状について、詳しく解説していきます。
カビやコケの発生
金属系サイディングにはすぐにカビやコケは生えませんが、長年掃除をしていないと発生してしまい、外壁の劣化につながります。
カビやコケを放置していると、水分が溜まり、錆びの原因となります。
金属系サイディングに錆びが発生すると、劣化して雨漏りする可能性が高いです。
カビやコケが発生する前に、定期的に外壁の掃除を行うようにしましょう。
サビ
金属系の外壁は水分によって錆びが発生しやすく、放置すると外観が悪くなるだけでなく、住宅の劣化を早めます。
外壁が錆びてしまうと、内部まで水分が浸透して雨漏りの原因にもなります。
錆びが悪化する前に塗装しましょう。
また、外壁が金属系サイディングの場合、錆びの発生をできるだけ避けるためにも周囲に水が溜まる状態を作らないようにしましょう。
例えば、ホースや花壇などは外壁から少し離れた場所に設置することをおすすめします。
チョーキング
外壁に白い粉が現れる「チョーキング」が起きている場合には、塗装メンテナンスをしなければなりません。
チョーキングとは、塗膜の劣化によって、塗料の顔料が白い粉となって吹き出ている状態です。
チョーキングが発生した場合、塗膜が寿命を迎えているため、放置すると雨が内部に浸透する恐れがあります。
白い粉をきれいに洗い落とし、塗装し直す必要があります。
塗膜の剥がれ
紫外線や雨風の影響、また経年劣化によって、外壁の塗膜が剥がれて雨漏りが起こる場合があります。
塗膜の剥がれを放置していると、内部にまで雨が浸透し、壁や柱などを腐食させてしまいます。
塗膜の剥がれが発生したら、早めに塗装し直すようにしましょう。
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金属系サイディングの塗装手順
金属系サイディングの塗装手順は、以下の通りです。
①高圧洗浄
②ケレン作業
③下地補修
④養生
⑤下塗り
⑥中塗り
⑦上塗り
それぞれの手順について、詳しく説明していきましょう。
①高圧洗浄
高圧洗浄機を使い、外壁の汚れを洗い落とします。
汚れをきれいに落としていないと、塗装面と塗料がうまく付着せず、塗膜が剥がれやすくなります。
塗装の失敗を防ぐためにも、洗浄は丁寧に行わなければなりません。
②ケレン作業
ヘラや紙やすりを使って、古い塗膜や錆びを削ぎ落とすケレン作業を行います。
ケレン作業を行わずに塗装してしまうと、塗膜の浮きや剥がれ、また外壁の耐久性が下がる原因となります。
ケレン作業を行うことで、塗装面がフラットな状態となり、外壁をきれいに仕上げられるのです。
③下地補修
下地にヒビやキズなどがあれば、シーリング材を使って補修します。
シーリング材とは、防水性や気密性があるペースト状の充填材です。
④養生
塗装しない部分を、養生テープやビニールシートなどで保護します。
集中して塗装作業をするためにも、養生は丁寧に行うことが大切なポイントです。
⑤下塗り
下地と上塗り材の密着性を上げるため、下塗りを行います。
金属系サイディングの塗装の場合、錆び止めの塗料を塗るようにします。
⑥中塗り
塗膜の耐久性を上げるため、中塗りを行います。
中塗りを行うことで塗膜が厚くなり、ひび割れや剥がれを防げます。
⑦上塗り
中塗りが乾燥したら、同じ塗料を使って上塗りを行います。
塗り残しがないよう、丁寧に塗装しなければなりません。
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金属系サイディングの塗装にかかる費用相場
金属系サイディングの塗装にかかる費用相場は、1平方メートルあたり1,500~4,500円です。
塗装にかかる実際の費用は、業者や使用する塗料によって異なります。
窯業系サイディングとの違い
窯業系サイディングとは、セメントと繊維質を混ぜ合わせて作られた外壁材です。
施工しやすく、デザインも豊富なため、多くの住宅の外壁材に選ばれています。
また、セメントで作られているため耐火性も高いです。
ただし、金属系サイディングよりも防水機能は低いデメリットがあります。
耐用年数は金属系サイディングと同じく、30~40年と長いです。
金属系サイディングと窯業系サイディングの違いや、材料価格などを表にしてまとめました。
| 金属系サイディング | 窯業系サイディング |
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材質 | 金属板と断熱効果のある板 | セメントと繊維質 |
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特徴 | ・軽量 ・施工しやすい ・耐火性が高い ・錆びやすい | ・デザインが豊富 ・施工しやすい ・耐火性が高い ・防水機能が低い |
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材料価格(/㎡) | 4,700~10,000円 | 5,000~7,000円 |
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金属系サイディングの外壁は定期的に塗装して寿命を延ばそう
金属系サイディングは錆びたり塗膜が剥がれたりする恐れがありますが、定期的にメンテナンスすることで耐久年数を延ばせます。
雨漏りから住宅を守るためにも、外壁に劣化症状が起きていないかチェックして塗装や補修を行うようにしましょう。
最後に、今回の内容を簡単にまとめてみましたので、ご確認ください。
金属系サイディングのメリットとデメリットを教えてください。 |
メリットは、断熱性が高いこと、強度が高いことなどで、デメリットは、錆びやすいこと、傷が付きやすいことなどです。 |
金属系サイディングの塗装手順について教えてください。 |
手順は、①高圧洗浄、②ケレン作業、③下地補修、④養生、⑤下塗り、⑥中塗り、⑦上塗りとなっています。 |
金属系サイディングの塗装にかかる費用相場を教えてください。 |
1平方メートルあたり1,500~4,500円です。 |