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窯業系サイディングは、比較的安価でデザイン性に優れていて、日本で最も多く使用されている外壁材です。この記事では、窯業系サイディングのおすすめのメーカーや、リフォームする場合の費用などについて詳しく解説します。窯業系サイディングへのリフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
窯業系サイディングとは、セメントに繊維質を混ぜ、板状に形成した外壁材です。
機能性やデザイン性に優れており、日本で使われるサイディングボードのほとんどが窯業系サイディングとなっています。
また、色やデザインのバリエーションが豊富なため、タイル調やレンガ調などさまざまなデザインに対応が可能です。
しかし、劣化しやすい素材のため、こまめなメンテナンスや塗装が必要です。
国内で多く使用されている窯業系サイディングですが、さまざまなメリットやデメリットがあります。
メリット | デメリット |
---|---|
・デザインのバリエーションが豊富 | ・メンテナンス頻度が高い |
以下で詳しく解説します。
まず、窯業系サイディングのメリットをご紹介します。
窯業系サイディングは、デザインのバリエーションがとても豊富です。
成形性が高く、タイル調や木目調、石柄など好みに合わせて柄が選べるので、理想通りの外壁が手に入ります。
デザインの自由度の高さは、窯業系サイディングにおける最大のメリットです。
窯業系サイディングは他の外壁材と比べて初期費用が安いため、導入しやすい外壁材です。
30坪の住宅で、外壁張り替えのリフォームを行う場合、182~213万円程度でリフォームできます。
また、作業はサイディングボードを外壁に張り付けていく簡単な方法で行われるため、多くの業者が工事することが可能で、人件費も抑えられるでしょう。
窯業系サイディングは、コスト面と機能面の両方を兼ね備えている外壁材です。
窯業系サイディングのリフォーム期間は、24〜33日程度です。
工場で生産されたサイディングボードをそのまま使用するため、現場での工期が短くなります。
初期費用を抑え、施工期間を短くしたい方にはとてもおすすめの外壁材です。
窯業サイディングは、防火外壁材と呼ばれるほど耐火性に優れている外壁材です。
建築基準法で定められている試験に合格し、不燃材料や純不燃材料としても国から認められています。
つづいて、窯業系サイディングのデメリットをご紹介します。
窯業系サイディングは、基本的にこまめなメンテナンスや塗装が必要な外壁材です。
一般的な窯業系サイディングであれば、10年に1度の塗り替えをしなければなりません。
メンテナンスせず、長く放置するとひび割れや剥がれなど劣化しやすくなるので、こまめな修繕が大切になります。
>> サイディング外壁の劣化の補修って、どんなものがある?工事の内容や費用も解説!
また、塗装と同時に5〜10年の頻度で、サイディングボードの隙間や目地を埋める充填剤であるシーリングのメンテナンスを行うことをおすすめします。
このように、サイディングボードは他の外壁材と比べメンテナンス頻度が高く、手間もかかりやすいです。
窯業系サイディングの原料であるセメントは、熱を吸収しやすい性質を持っているため、室温が高くなりやすいです。
特に夏場は、外壁が熱を持つと室内にまで影響が出るので、エアコンの使用頻度が高くなるでしょう。
しかし、遮熱効果や断熱効果のある塗料を使用すれば、室内の温度上昇を防げる可能性が高いです。
窯業系サイディングの素材はセメントのため防水機能が基本的にありません。
窯業系サイディングを施工するときは、塗装による防水加工で補う必要があります。
防水性の高い塗料が劣化して剥がれてしまうと雨や水の影響を外壁が直接受けてしまうので、こまめにチェックしましょう。
さっそく業者を探してみる
続いて、窯業系サイディングを販売するメーカーで、人気のメーカーを紹介していきます。
ニチハの窯業系サイディングは、レンガ調や木目柄などデザイン性の高いさまざまな商品があります。
色あせに強く防汚性の高いことが特徴です。
人気の商品として、Fu-ge(フュージェ)、モエンエクセラード16シリーズなどが挙げられます。
ケイミューの窯業系サイディングは、外壁を長期間キレイな状態で保てるよう、工夫されている商品が多いです。
セルフクリーニング機能や色あせを防ぐ機能の付いた商品もあります。
光セラ、レジェールなどの商品が人気となっています。
旭トステムの窯業系サイディングは、ストーン柄やボーダー柄など多くのデザインがあり、防火性があるのが特徴です。
商品の中には基本的にシーリングがないものや、防汚性の高いものもあります。
人気の商品はAT-WALLシリーズです。
既存の外壁材から窯業系サイディングにリフォームする工事方法は、大きく2つあります。
● 張り替え
● カバー工法(重ね張り)
それぞれの特徴と費用相場をご紹介します。
張り替えとは、既存の外壁材を撤去し、新しい外壁材を設置する工法で、窯業系サイディングを使う場合の費用は30坪で182〜213万円ほどです。
壁の内部までメンテナンスができるので、内側も外側も新品同様の外壁が手に入ります。
しかし、古い壁の撤去作業など大規模な工事が必要となるので、費用や工期がかかってしまうでしょう。
カバー工法(重ね張り)とは、既存の外壁材の上から新しい外壁材を重ねる工法です。
張り替えとは違い、もともとある外壁材を撤去しないので、費用と工期が抑えられます。
また、外壁が二重になるため、断熱性や防音性がさらに高くなるのもメリットです。
窯業系サイディングは、金属系サイディングなどと比べると重量が重く、重ね張りすると耐震性が落ちる可能性があります。
これは、負荷が増えて地震の際に揺れが大きくなるためです。
上記のようなことから、窯業系サイディングが重ね張りのために使われることは、あまりありません。
さっそく業者を探してみる
サイディングボードには、窯業系サイディングの他に主に3つの種類があります。
● 金属系サイディング
● 樹脂系サイディング
● 木質系サイディング
それぞれの特徴や窯業系サイディングとの違いをご紹介します。
金属系サイディングは、ガルバリウム鋼板やアルミニウムなどの金属板を加工した外壁材です。
前述した通り、他の外壁材と比べてとても軽く、窯業系サイディングの重量と比べると、ガルバリウム鋼板であれば約4分の1、アルミニウムであれば約8分の1の重さしかありません。
断熱性や耐震性、耐用年数は金属系サイディングが優秀ですが、デザイン性やコスト面であれば窯業系サイディングが優れています。
>> ガルバリウム鋼板の色は、何色がよい?詳しく解説!
>> 住宅がアルミの外装でも、塗装は可能?費用や工事の手順まで詳しく説明!
>> 金属系サイディングのメリット・デメリットは?費用や塗装の手順まで詳しく説明!
樹脂系サイディングは、腐食やひび割れが起きやすい塩化ビニール樹脂を使用した外壁材です。
窯業系サイディングと比較すると、耐久性や耐用年数は樹脂系サイディングが優れているものの、デザイン性やコスト面では劣っている傾向があります。
樹脂系サイディングは日本ではあまり普及していませんが、耐候性の高さから海外では人気のあるサイディングボードです。
木質系サイディングは、素材に木材を使用した外壁材です。
耐震性は木質系サイディングのほうが高いものの、デザイン性や耐火性、コスト面では窯業系サイディングが優れています。
木材のため火や水に弱いですが、天然木ならではの温もりが感じられるでしょう。
以下に、各サイディング材のメリットやデメリットなどをまとめました。
| デメリット | メンテナンス頻度 | 単価(/㎡) | |
---|---|---|---|---|
窯業系サイディング | ・機能性やデザイン性に優れている | ・防水性が低い | 8~12年 | 3,500〜5,000円 |
金属系サイディング | ・断熱性や耐震性に優れている | ・変形しやすい | 10〜15年 | 4,000〜6,000円 |
樹脂系サイディング | ・耐候性や耐久性に優れている | ・耐火性が低い | 10〜20年 | 5,700円~9,300円程度 |
木質系サイディング | ・耐震性に優れている | ・腐食や変色がしやすい | 7〜10年 | 5,700円~9,300円程度 |
今回は、窯業系サイディングのメリットや種類、費用をご紹介しました。
窯業系サイディングは、低コストでデザイン性が高いとても人気の外壁材です。
しかし、他のサイディングボードと比べてメンテナンス頻度も高く、手間がかかってしまいます。
外壁材を検討するときは、見た目や初期費用だけでなく、メンテナンス性も見極めて選ぶようにしましょう。
>> 外壁材選びに失敗しないようにするには?外壁材の種類別にメリット・デメリットを紹介!
最後に、今回の内容を簡単にまとめてみましたので、ご確認ください。
窯業系サイディングのメリット・デメリットを教えてください。 |
---|
メリットは「デザインの種類が多い」「初期費用が安い」といったことで、デメリットは「メンテナンスの頻度が高い」「熱が蓄まりやすい」ことなどです。 |
窯業系サイディングの主要なメーカーを教えてください。 |
「ニチハ」「ケイミュー」などのメーカーが挙げられます。 |
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