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「タスペーサーってどんな道具?」「自宅の屋根にタスペーサーは適しているの?」こういった疑問を抱えている人もいるかもしれません。この記事ではタスペーサーの特徴や必要性などを紹介します。タスペーサーを使える屋根の種類やメリットを知っておけば、自宅に必要な道具なのかどうかが判断できるようになるでしょう。
タスペーサーとは、屋根塗装の際に屋根材の隙間を塗料がふさがないようにするための板状の道具です。
「縁切り」と呼ばれる塗装の工程で必要となる道具です。
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縁切りとは、屋根塗装の際に屋根材の隙間を作る工程をさします。
一部の屋根材の内部は雨が入り込む性質があるため、水の出口がないと裏側に水がたまって結露が発生し、屋根裏を腐食させてしまいます。
最悪の場合は雨漏りするでしょう。
そうならないよう、屋根材の内部にある水を外に逃がす隙間が必要なのです。
屋根塗装をすると水の逃げ道である隙間が塗料でふさがれてしまいます。
このため、屋根材の裏側に水がたまらないよう隙間を作る道具の1つがタスペーサーです。
実は、タスペーサーを使わなくても塗装後にカッターや皮すき(独自の形状をした金属ヘラ)で縁切り作業ができます。
ただし、タスペーサーに比べて塗装の見栄えが悪くなるでしょう。
詳しいデメリットは後ほど紹介します。
使わなくても塗装作業は可能なため、タスペーサーを利用するかどうかは依頼主の好みに近いです。
業者がタスペーサーをすすめてこないからといって、低品質な工事をする悪徳会社だという指標にはなりません。
悪徳業者を見抜く基準にはしないよう気をつけましょう。
タスペーサーが使えるのはスレート屋根のみです。
スレート屋根とは、セメントや天然岩を板状にした屋根材で、日本の住宅では最も利用されている製品です。
屋根材が「コロニアル」や「カラーベスト」と呼ばれていればスレート屋根です。
>> コロニアルは、どんな屋根材?費用やメンテナンス方法なども説明!
>> カラーベストは、どんな屋根?工事の費用なども解説!
なかでも、新品または塗装メンテナンス1回目のスレート屋根にタスペーサーを使います。
理由は、劣化が進んでいると屋根材が割れるおそれがあるためです。
なお、1996〜2008年ごろのスレート材だとタスペーサーが使えないおそれがあります。
この時期はアスベストに代わる屋根素材を探していたころで、耐久性に難がある商品が大手メーカーからも販売されていました。
>> 外壁にもアスベストが含まれている可能性!石綿を含有する住宅の見分け方は?
耐久性に難があるスレート屋根だと割れるおそれがあるため、タスペーサーは使えません。
自宅のスレート屋根材でタスペーサーが使えるかどうかは見積もり時に業者に確認しましょう。
さっそく業者を探してみる
先程説明した通り、タスペーサーはカッターや皮すきで代用可能です。
以下では、そういった代用品に比べてタスペーサーにはどんなメリットがあるかを解説します。
タスペーサーのメリットは以下の4つです。
1.縁切り部分の塗膜が剥がれる心配がない
2.塗装した屋根を足跡で汚す心配がない
3.塗装して翌日に縁切りをしても穴がふさがらない
4.作業時間が短縮できる
具体的にメリットを解説していきます。
皮すきによる縁切りは力任せに隙間をあけるため、せっかく塗装した部分が剥がれるおそれがあります。
タスペーサーであれば下塗り塗装の段階で設置しているため、引き抜くだけで塗膜を剥がさずに隙間を作れます。
カッターや皮すきで隙間を作る場合、塗装後の屋根に乗って作業します。
その際に仕上がった屋根に足跡が残ってしまうでしょう。
タスペーサーであれば入れた後に抜く必要がないため、足跡で汚す心配がありません。
縁切り作業は早ければ塗装の翌日におこないます。
しかし、塗装の翌日だと乾燥が不十分なために、カッターや皮すきで隙間を作っても幅が狭すぎてふさがるおそれがあります。
タスペーサーであれば最初から十分な隙間が確保されているため、塗料で埋まる心配がありません。
縁切りは、カッターや皮すきを使うと2人がかりで1日かかる作業です。
しかし、タスペーサーであれば設置時に数時間かかる程度ですみます。
半日〜1日近くも作業時間を短縮でき、人件費の節約にもつながるでしょう。
便利に感じるタスペーサーにも、カッターや皮すきと比べた場合に2つのデメリットがあります。
1.追加費用がかかる
2.スレートが割れるおそれがある
詳しく解説していきましょう。
タスペーサーを使う場合、カッターや皮すきによる縁切りに比べて追加費用がかかることがあります。
ただ、タスペーサーを使わない場合は工期が半日〜1日程度延びるため、人件費の分だけ工事費が高くなるおそれがあります。
最終的にタスペーサーを利用したほうが高いのかどうかは、見積もりの段階で業者に確認してみましょう。
劣化して耐久性が低下しているスレート屋根にタスペーサーを使うと、割れるおそれがあります。
ただし、適切なメンテナンスをしているスレート屋根であればタスペーサーを使って割れる心配はほとんどありません。
基本的に、タスペーサーを使った場所に人が乗っても割れない程度の耐久性はあります。
ここまでのタスペーサーのメリットとデメリットをまとめると以下のようになります。
メリット | デメリット |
---|---|
・縁切り部分の塗膜が剥がれる心配がない | ・追加費用がかかる |
さっそく業者を探してみる
タスペーサーを利用するのに向いているのは、以下のような方です。
・スレート屋根の塗装で仕上がりの美しさを損ねたくない方
・スレート屋根を初めて塗装する方
・工事の作業時間を短縮したい方
タスペーサーを使えば、屋根塗装の見栄えが塗膜剥がれや足跡で悪化するおそれがありません。
また、初めてスレートを塗装する場合はタスペーサーで割れる心配がないため利用に適しています。
タスペーサーを使えば工事期間も半日〜1日は短縮できるため、少しでも作業時間を短くしたい方に向いているでしょう。
タスペーサーを使う場合の縁切り費用は30坪の住宅で3〜5万円程度です。
1平方メートル単価だと450円程度となるでしょう。
タスペーサーを使わない場合の縁切り費用は3万円程度が相場です。
費用は業者によって異なるため見積もり時に必ず確認しましょう。
タスペーサーとは、屋根塗装の欠点を回避して結露や雨漏りが起こりにくいようにする道具です。
カッターや皮すきでも代用できますが、タスペーサーを使えば屋根が足跡で汚れる心配がなく、作業時間の短縮もできるでしょう。
一方で、劣化している屋根材の場合はタスペーサーを使うと割れるおそれがあります。
タスペーサーを利用する屋根の種類はスレートです。
他の屋根材では使いません。
費用の相場は1平方メートルあたり450円です。
30坪の住宅だと3〜5万円が目安となります。
タスペーサーが自宅に必要かどうかは、メリットとデメリットを把握して業者と相談してみましょう。
最後に、今回の内容を簡単にまとめてみましたので、ご確認ください。
タスペーサーとは、どんな道具なのでしょうか? |
---|
屋根塗装の際に屋根材の隙間を塗料がふさがないようにするための板状の道具です。「縁切り」と呼ばれる塗装の工程で必要となる道具です。 |
タスペーサーのメリット・デメリットを教えてください。 |
メリットは、縁切り部分の塗膜が剥がれる心配がないこと、塗装した屋根を足跡で汚す心配がないこと、デメリットは、追加費用がかかること、スレートが割れるおそれがあることなどです。 |
タスペーサーを使った縁切り作業の費用相場を教えてください。 |
タスペーサーを使う場合の縁切り費用は、1平方メートル単価だと450円程度となるでしょう。 |
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