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コロニアルとは、ケイミュー株式会社が販売しているスレート屋根の商品名です。価格が比較的安く、全国的に普及率が高い屋根材として知られています。この記事では、コロニアル屋根の特徴やメリット/デメリットを詳しく解説します。また、劣化症状や塗装などのメンテナンス方法、さらに塗装費用を抑える方法などもあわせてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
コロニアルとは、ケイミュー株式会社が販売しているスレート屋根のシリーズ「カラーベスト」の商品名です。
スレートとは、セメントと繊維質を混ぜ合わせて薄い板状にした屋根材のことです。
住宅に使われているスレート屋根材の中でも、コロニアルの普及率は非常に高いです。
そのため、商品名ではあるものの、コロニアルは屋根材の名称としてよく耳にするようになりました。
耐用年数は20~25年ほどあり、ほかの屋根材よりも価格が安いコロニアルは、コストパフォーマンスが高い屋根材と言えます。
コロニアルは、1979年の販売開始以来、いくつかの後継品が作られています。
アスベストの有無や耐久力がそれぞれ異なりますので、製造時期と併せて簡単にご紹介します。
商品名 | 製造時期 | 特徴 |
---|---|---|
ニューコロニアル | 1979~2000年 |
|
コロニアルNEO | 2001~2008年 |
|
コロニアルクァッド | 2008年~ |
|
「ニューコロニアル」は耐久性は高いですが、アスベストを含むため生産中止になった製品です。
後継品である「コロニアルNEO」は、アスベストを含まない代わりにニューコロニアルよりもひび割れしやすいという欠点があります。
ニューコロニアルとコロニアルNEOを使用してるお住いは、使用年数から考えて葺き替えやカバー工法による施工が必要になってくる頃でしょう。
※葺き替えとカバー工法については後ほど解説します。
2024年現在販売されている「コロニアルクァッド」は、コロニアルのスタンダードな製品として普及しています。
また、コロニアルクァッドの他に紫外線に強い「コロニアルグラッサ」なども販売中です。
コロニアル屋根のメリットとデメリットをご紹介します。
それぞれ知っておくと、メンテナンスの際の参考になるでしょう。
コロニアル屋根のメリットは、主に4つあります。
それぞれのメリットについて、詳しく解説していきます。
コロニアルは、瓦や金属系屋根材に比べると価格が4割ほど安いです。
葺き替え費用を例にあげると、コロニアルへの葺き替え費用は5,800~6,800円/㎡ですが、瓦や金属系屋根は9,700~11,200円/㎡ほどします。
コロニアルは、屋根材の費用を抑えたい方におすすめです。
コロニアルは薄さ5ミリほどの薄い板で、軽量なため住宅に負担を与えない屋根材です。
住宅に負担がかからないので、地震の揺れを軽減して、耐震性を上げられます。
コロニアルは、カラーバリエーションが豊富なので、好みの色の屋根に仕上げられます。
コロニアルクァッドは全12色、コロニアルグラッサは全23色からお選びいただけます。
画像引用:https://www.kmew.co.jp/shouhin/roof/shohin_shosai.jsp?id=161
複数のカラーを使ったデザインの「コロニアルグラッサ・シャッフル」は、単色屋根とは一味違ったおしゃれな屋根への施工が可能です。
色は2:1:1の比率で構成されたカラーバリエーションが4種類あります。
人とは違ったおしゃれなデザインを好む方には、コロニアルはおすすめです。
コロニアルは軽量で加工しやすいため、施工しやすい屋根材です。
ほかの屋根材に比べて施工しやすいため、工期が短くて済むというメリットもあります。
また、メジャーな屋根材のため、ほとんどの業者が取り扱える素材で失敗の恐れも少ないです。
コロニアル屋根のデメリットは、主に4つあります。
それぞれのデメリットについて、詳しく解説していきます。
コロニアル屋根は表面がデコボコとしたデザインなので、隙間に汚れが溜まりやすいです。
汚れが目立つようになると、外観が悪くなるだけでなく、屋根の劣化にもつながります。
定期的に掃除してメンテナンスしなければなりません。
コロニアル屋根は薄い板状なため、衝撃や経年劣化によりひび割れしやすいというデメリットがあります。
特に、強風や台風の後には物の飛来により破損箇所がないかチェックすることをおすすめします。
コロニアル屋根は断熱性が低いため、寒冷地での設置には不向きです。
また、凍結にも弱いというデメリットもあります。
北海道といった寒さが厳しい地域では、コロニアル屋根の設置はおすすめしません。
2004年より前に設置されたコロニアルには、アスベストが含まれている恐れがあるため注意が必要です。
特に、屋根の解体や撤去する際にはアスベストが飛散しないよう対処しなければなりません。
>> 外壁にもアスベストが含まれている?石綿含有の住宅を見分ける方法など詳しく解説!
コロニアル屋根のメリットとデメリットを、わかりやすく一覧表にしてまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
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おすすめの業者をご紹介
コロニアル屋根の劣化症状には、主に4つあります。
それぞれの劣化症状について、具体的に解説していきます。
コロニアル屋根の塗膜の劣化により、色あせが発生することがあります。
屋根は紫外線や雨風の影響を受けやすいため、塗膜が劣化しやすいです。
色あせはすぐに住宅劣化にはつながりませんが、放置しておくと雨漏りや屋根の腐食の原因となります。
コロニアル屋根が色あせてきたら、再塗装するようにしましょう。
コロニアル屋根の表面にあるデコボコの隙間に、コケやカビが発生すると白く汚れたようになります。
コケやカビは見た目にも悪いですし、放置すると屋根が腐食して雨漏りの原因にもなるため、塗装や掃除などをする必要があります。
コロニアルが水分を含み、その後乾燥するということを繰り返すことで、屋根の一部が反ってしまうことがあります。
反ったまま放置しておくと、屋根のひび割れや雨漏りの原因となるため早めの補修が必要です。
コロニアルが水分を含んで膨れることで、屋根の一部が剥がれてしまうことがあります。
また、強風によって飛来した物が屋根に当たることで、剥がれが生じることもあります。
剥がれが発生していると、屋根の隙間から雨水が内部に入り込みやすくなるため、早めの補修が必要です。
ひび割れや剥がれが発生していても、屋根材の下には防水シートがあるためすぐに雨漏りすることはないでしょう。
しかし、屋根材が劣化したままでは防水シートが劣化しやすくなり、雨漏りに繋がる恐れがあります。
ひび割れや反りを予防するには、屋根材の防水性の維持が大切です。
そのためには定期的な塗装を行いましょう。
ただし、ひび割れてしまったら補修を行わないと塗装をしても意味がありません。
もし破損個所が多い場合はカバー工法や葺き替えなどを検討した方が良いです。
また、コロニアル自体の劣化症状ではないですが、棟板金の浮きや釘抜けが雨漏りに繋がるため、メンテナンス時に確認してもらいましょう。
おすすめの業者をご紹介
コロニアル屋根の塗装費用の相場は、30坪の住宅で総額30~50万円ほどです。
1㎡あたりでは1,500~5,500円と幅広く、使用する塗料によって異なります。
屋根塗装で利用される塗料の費用などを簡単にまとめました。
塗料 | 耐用年数 | 費用相場(/㎡) |
---|---|---|
ウレタン塗料 | 8~10年 | 1,500~2,500円 |
シリコン塗料 | 10~15年 | 1,800~3,500円 |
フッ素塗料 | 15~20年 | 3,000~5,000円 |
遮熱塗料 | 15~20年 | 3,800~5,500円 |
塗装工事は、塗料代以外にも様々な費用が発生します。
塗装工事の内訳と、それぞれの費用相場をご紹介します。
塗装工事の内訳 | 費用相場(/㎡) |
---|---|
足場代 | 700〜1,000円 |
高圧洗浄 | 250円 |
下地処理 | 570円 |
塗装 | 2,400~3,200円 |
縁切り | 170円 |
屋根塗装は高所作業のため、安全かつきれいに仕上げるには足場の設置が不可欠です。
高圧洗浄と下地処理は塗装のクオリティを上げるため大事な工程です。
正しく行わないと屋根の劣化を早めてしまうこともあります。
塗装は下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りが一般的です。
縁切りとは、重なった屋根部分をふさぐ塗料に切り込みを入れる作業で、雨水を排出しやすくするために行われます。
縁切りはタスペーサーという道具で事前に隙間を作っておく場合もあります。
実際はこれらの他に諸経費などが加わります。
>> メンテナンスのためにスレート屋根の塗装がしたい!どんな効果がある?
>> スレート屋根の縁切りで必要になる「タスペーサー」とは?代用品などもご紹介!
リフォーム業者によって費用や仕上がりが異なってきます。
打ち合わせ時の対応も含めて、複数の業者を比較することでより良いリフォームができるでしょう。
さっそく業者を探してみる
塗装だけでは対応しきれない場合のメンテナンスとして、「葺き替え」と「カバー工法」があります。
それぞれの方法について、詳しく解説していきます。
葺き替えとは、既存の屋根材を撤去して、新しい屋根材を設置する方法です。
屋根材や下地の劣化が激しい時に用いられます。
費用は、交換後の屋根材や施工面積にもよりますが総額100~200万円が目安です。
葺き替えは、ほかのメンテナンス方法に比べると費用が高くなり、工期も長くなります。
しかし、外観も美しくなり、耐久性も上がるというメリットがあります。
ただし、2004年以前のコロニアルを葺き替える場合はアスベストを含んでいる場合があるため、撤去する屋根材の処理の仕方に注意が必要です。
カバー工法とは、既存の屋根材はそのままにしておき、上から新しい屋根材を設置する方法です。
築20年ほどの住宅や、下地の劣化が見られない時に用いられます。
費用は、施工面積にもよりますが総額70~140万円が目安です。
軽い屋根材でないと設置できないため、新しい屋根材にはガルバリウム鋼板がよく採用されます。
工期が短く、古い屋根材の撤去が不要のため、費用は安く抑えられます。
また、既存の屋根材にアスベストが使用されていても飛散の心配がないというメリットもあります。
>> 屋根の重ね葺きが最適なのは、どんな家?費用なども解説!
劣化状況や今後何年その家に住むかによって最適な工法が変わってきます。
適切なメンテナンスを行って、大切なお住いを長持ちさせましょう。
おすすめの業者をご紹介
コロニアル屋根の塗装は、優良業者に依頼することで失敗を防ぎ、塗り直しや修理にかかる費用を抑えられます。
また、丁寧に塗装することで、耐用年数を延ばして将来的にかかる費用も抑えられます。
ここでは、優良業者の選び方のポイントを3つ解説していきます。
相見積もりすることで、詐欺を未然に防げます。
相見積もりとは、同じ内容で複数の業者に見積もりを依頼することです。
相見積もりをして、費用相場よりも価格があまりにも高い場合には、詐欺の危険性があります。
また、反対に安過ぎる場合は手抜き工事をされる場合もあります。
前述の費用相場を参考に、適正価格に近い業者に依頼するようにしましょう。
営業担当者が親切に対応してくれる場合、同じ会社で働く職人の質も高いと言えます。
工事の相談に業者を訪れて営業担当者が親切だった場合、安心して塗装の依頼をしましょう。
訪問ではなく、店舗でしっかりと営業している会社は顧客が安定している優良業者と考えられます。
反対に、訪問営業を行っている業者は顧客とのトラブルが多いかもしれないため、依頼は避けた方が良いと言えるでしょう。
おすすめの業者をご紹介
コロニアル屋根は定期的に塗装することで、耐久性が上がり寿命を延ばすことができます。
また、汚れや破損箇所は早めに掃除したり補修したりすることで、屋根の劣化を防いで住宅を雨漏りから守れます。
屋根は紫外線や雨風によって影響を受けやすいので、耐用年数に関わらず、定期的にメンテナンスするようにしましょう。
>> メンテナンスがしやすい陸屋根とは?メリット・デメリットも解説!
最後に、今回の内容を簡単にまとめてみましたので、ご確認ください。
コロニアルとはどんなものですか? |
---|
ケイミュー株式会社が販売している「スレート」という屋根材の商品名です。詳しくは、こちら。 |
コロニアル屋根の塗装費用を教えてください。 |
コロニアル屋根の塗装費用の相場は、30坪の住宅で総額30~50万円です。詳しくは、こちら。 |
塗装以外のメンテナンス方法は何ですか? |
葺き替えやカバー工法があります。詳しくは、こちら。 |
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