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外壁塗装するうえで重要な下地処理で失敗しないためのポイントを解説

更新日:
外壁塗装の下地処理の様子

外壁塗装を業者に依頼する際、見積書にある下地処理の内容や必要性に疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか。下地は塗装の仕上がりに影響するため、適切な処理が必要です。本記事では、外装塗装をするうえでなぜ下地処理が重要なのか、塗装で失敗しないためにはどのように業者を選べばよいのかなどを解説します。

この記事の目次

  • 1 外壁塗装に下地処理が必要な理由
  • 2 外壁塗装の下地処理の役割
  • 3 外壁塗装の下地処理の種類5つ
  • 4 外壁塗装の下地処理の費用相場
  • 5 下地処理後は下塗りから外壁塗装スタート
  • 6 外壁塗装の下塗り塗料の種類
  • 7 外壁塗装業者を選ぶときのポイント
  • 8 外壁塗装の下地処理は必要不可欠

外壁塗装に下地処理が必要な理由

壁の下地処理の様子

下地処理とは、塗装を始める前に外壁の汚れを落とし、ひび割れやサビなどを補修する作業のことをいいます。

外壁に砂やホコリ、コケなどの異物が残ったままだと、塗膜が剥がれてしまい塗料本来の効果を発揮できません。
色むらの原因にもなり、美観が損なわれてしまいます。

そのため、目立つ汚れがない場合でも基本的には高圧洗浄機を使ってしっかり異物を除去することが大切です。

また、補修をせずに塗装してしまうと、塗装後にひび割れやサビなどが再発してしまう可能性があります。
リフォーム後すぐに不具合が出ないよう、補修すべき部分には適切な下地処理が必要です。

外壁塗装の下地処理の役割

外壁の下地処理の様子

外壁塗装の下地処理には、主に以下の3つの役割があります。

● 外観の維持
● 耐久性の向上
● 壁面の保護

外観の維持

下地処理は、塗装後の美しい外観を維持するために必要です。

ひび割れを放置して塗装をしても、キレイになるのは一時的で、すぐにひびが再発してしまうことがあります。

また、事前に異物をきちんと除去することで外壁の表面が整い、色むらが生じにくくなる効果も期待できます。

耐久性の向上

表面の汚れを落としてから塗装をすることで、塗料の密着性が高まり耐久性が向上します

耐久性が高まればメンテナンスの頻度や費用を抑えられるため、丁寧な下地処理は将来の負担の削減につながります。

壁面の保護

外壁の傷みを塗装前に補修することで、雨漏りや腐食などを予防する効果が期待できます
まだ気づいていない小さなひび割れが、のちに大きなトラブルの原因となってしまうこともあるので、下地処理として念入りに補修してくれる業者を選ぶようにしましょう。

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外壁塗装の下地処理の種類5つ

外壁塗装の下地処理の様子

外壁の下地処理には、主に以下の5つの作業があります。

● 高圧洗浄
● クラック補修
● コーキング補修
● ケレン作業
● パテ埋め

高圧洗浄

高圧洗浄では、機械を使って強力な水圧で汚れを落とします
古い塗膜も落とせるほどの強い水圧で洗浄するので、ホースで水をかけたりブラシでこすったりするよりも高い洗浄効果が期待できます。

高圧洗浄後は十分に乾燥させなければ塗膜の剥がれや膨れの原因となるため、乾燥の時間をしっかり確保することが大切です。

クラック補修

クラックとはひび割れのことです。
髪の毛のように細いひび割れを「ヘアークラック」、厚手の紙も入ってしまうほどの太さがあるひび割れを「クラック」と呼んで区別します。

クラックはコーキング材を注入するなどして補修します。

>> 外壁のクラック補修の基礎知識を徹底解説!補修が必要な理由や費用なども紹介

コーキング補修

コーキング補修とは、経年劣化により剥がれてしまったサイディングのパネルとパネルの間の目地を補修する作業です。

コーキング補修には以下の2種類があります。

コーキング補修の方法

概要

打ち増し

既存のコーキング材の上から新しいコーキング材を充填する

打ち替え

既存のコーキングを除去してから新しいコーキング材を充填する

劣化しているコーキング材を補修せずに塗装してしまうと、外観の耐久性に問題が出てしまいます。

既存のコーキング材の状態に合わせて、打ち増しや打ち替えでしっかり補修してもらいましょう。

>> 外壁のコーキングの寿命はどのくらい?DIYの可否や費用についても解説

ケレン作業

ケレン作業とは、金属の部分に発生したサビを除去する作業のことです。
ディスクサンダーという電気工具や紙ヤスリ、ワイヤーブラシなどを使います。
さらに、ケレンハンマーという道具を使って塗膜や汚れなどを落とします。

サビを除去せずに塗装すると、すぐにまたサビてきてしまう可能性があるので、小さなサビも必ず除去しておくことが大切です。

ケレン作業は、サイディングの表面を滑らかにするためにも実施することがあります。

>> 外壁塗装のケレン作業の必要性を徹底解説!業者に依頼する場合の注意点も紹介

パテ埋め

パテ埋めとは、外壁表面の穴や出っ張りを粘土状のパテで補修する作業のことです。
小さな穴や出っ張りでも、色むらや液だれの原因となってしまうため、パテ埋めにより表面を均等に滑らかにする必要があります。

以上5つの作業は必ずしもすべて実施するとは限らず、外壁の状況によってどれが適しているのかも異なります。

業者から見積書をもらったら、なぜその下地処理が必要なのか、どの部分に必要なのかを確かめてみましょう。

外壁塗装の下地処理の費用相場

外壁塗装の費用のイメージ

外壁塗装の下地処理にかかる費用は、以下の表のとおりです。

作業内容

費用目安

高圧洗浄

200~300円/㎡

クラック補修

320~1,700円/m

コーキング補修(打ち増し)

900円/m

コーキング補修(打ち替え)

1,260円/m

ケレン作業

200~2,000円/㎡

見積書に「下地処理」としか記載がない場合は、具体的にどの作業のことを指しているのか質問してみてください。

本当に必要な作業なのか、適正な価格なのかを判断するには、複数業者の見積もりを比較してみましょう。

業者によって総額は異なりますが、あまりにも他社より安い・高い項目があれば、「なぜ、どこにどのような処理をするのか」を尋ねてみてください。

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下地処理後は下塗りから外壁塗装スタート

外壁の下地処理の様子

下地処理が終わったら、最初の塗装である「下塗り」からスタートします

外壁塗装は三度塗りが基本です。
三度塗りとは、下塗り・中塗り・上塗りの計3回に分けて塗装することです。

下塗りは外壁の表面を整え、中塗りと上塗りが壁に密着するのを助ける役割を担っています。
また、下地の補強や、既存の外壁材の色を隠す働きもあります。

外壁塗装には下塗りが必須です。
下塗りをしなければ仕上げである中塗り・上塗りの塗料が外壁に吸い込まれてしまったり、既存の外壁材の色が新しい塗料の色に影響してしまったりする恐れもあるでしょう。

外壁の状況によっては、下塗りを2回実施することがあります。

>> 外壁塗装の下塗りについて解説!高い品質で塗装をしてもらうためのコツも紹介

外壁塗装の下塗り塗料の種類

外壁の下地処理の様子

下塗り塗料にはさまざまな種類があります。
ここでは、主な下塗り塗料として以下の4つを紹介します。

● プライマー
● シーラー
● フィラー
● サーフェイサー

プライマー

プライマーは、中塗り・上塗りと下地を密着させやすくするために使う下塗り塗料です。
主に鉄やステンレス、アルミなどの部分に使われます。

サビを予防する効果を持ったプライマーもありますが、サビの除去はできないため、プライマー使用前には基本的にケレン作業が必要です。

>> プライマー塗装の価格は?依頼する業者の選び方なども紹介

シーラー

シーラーは、上塗り塗料が下地に吸い込まれるのを防ぐための塗料です。
主に、コンクリートやモルタル、石膏ボードの壁に使用します。

以下の3つの種類があり、外壁の状況や上塗り塗料などに合わせて選択します。

● 合成樹脂エマルション型シーラー
● 熱可塑性合成樹脂系溶液型シーラー
● 溶剤型熱硬化性合成樹脂シーラー

>> シーラー塗装について詳しく解説!単価相場や商品の例なども紹介

フィラー

フィラーは、ヘアークラックや軽い凹凸などを補修するための下塗り塗料です。
プライマーやシーラーよりも粘度が高い特徴があります。

塗料と塗面の密着性を高める役割もあるフィラーは「微弾性フィラー」といい、塗装後のひび割れを予防する効果も期待できます。

サーフェイサー

サーフェイサーは、下塗り塗料では補修し切れなかった凹凸をカバーするなど、下塗り塗料の微調整のために使う塗料です。
厳密には中塗り塗料ですが、仕上げ塗料ではなく、下地を整えるために使います。

下塗り塗料が基本的にいらないサーフェイサーや、プライマーの働きもできるサーフェイサーなどもあります。

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外壁塗装業者を選ぶときのポイント

業者が外壁工事を行う様子

最後に、塗装で失敗しないために大切な外壁塗装業者を選ぶときのポイントを紹介します。

● 専門資格のある職人がいるか
● 事前に丁寧に診断をしてくれるか
● 保証は充実しているか
● 適正価格での施工か

各ポイントをよく確認し、相性のよい業者を選びましょう。

専門資格のある職人がいるか

技術力の高い業者に施工してもらえるよう、専門資格のある職人がいるかどうかをチェックしましょう

たとえば、1級塗装技能士は塗装に関する国家資格で、合格には7年以上の実務経験や高度な知識が必要です。

外装劣化診断士は一般社団法人住宅保全推進協会が主催する民間資格で、屋根や外壁に関する知識を証明する資格です。

専門資格の有無は、高品質な施工をするために十分な知識とスキルがあるかを判断する基準になります。

事前に丁寧に診断をしてくれるか

業者に見積もりを依頼したら、金額だけでなく、下地処理の必要な箇所や内容の説明も丁寧にしてくれるかどうかも確認しましょう

下地処理の詳細は、外壁の細かい部分まで調査しなければ判断できません。

簡単に外壁の現状をチェックしただけで見積もりを出す業者は、下地処理が不十分な恐れや、工事後に見積もりよりも高い金額を請求する恐れがあるので注意しましょう。
電話やメールのやり取りだけで済まさず、必ず現地調査に来てもらうようにしてください。

保証は充実しているか

施工後問題があった場合のことを考え、保証が充実しているかどうかも重視しましょう

塗装してすぐに塗膜の剥離や膨れが生じた場合は、基本的に一定の期間内であれば無料で再施工してもらえます。

どれだけ腕のよい業者でも、施工後に不具合が生じてしまうことはあるので、保証内容はしっかり確認しておきましょう。

適正価格での施工か

金額で業者を選ぶときは、安いかどうかではなく適正価格かどうかをチェックしましょう

施工費用が安すぎる場合は、手抜き工事や工事内容に不足がある恐れが、高すぎる場合は過剰に請求されている恐れがあります。

1社の見積もりだけでは金額の安い・高いを見極められないので、3社程度の見積もりを比較するようにしましょう。

複数業者に見積もりを依頼すれば、外壁の現状や必要な下地処理の正確な把握にも役立ちます。

「知り合いの紹介だから」「評判がよいから」などの理由で最初から1社に絞らず、複数社に相談して最適な業者を選ぶようにしましょう。

外壁塗装の下地処理は必要不可欠

外壁塗装の様子

外壁の下地処理は塗装の仕上がりに大きく影響するため、現状に合わせて丁寧に処理してくれる業者を選ぶことが大切です。

下地処理には高圧洗浄やコーキング補修、ケレン作業などがあり、それぞれ役割や費用が異なります。
見積書に「下地処理」としか記載がない場合は詳細を業者に確認してみましょう。

外壁の状態がよければ下地処理が安く済むこともありますが、外観や耐久性を左右するため、安さだけを重視するのはおすすめしません。
予算内で必要な下地処理をしっかりと実施してもらえるよう、業者に相談してみましょう。

外壁塗装で下地処理を行わないとどうなりますか?

下地処理で外壁の汚れの掃除やひび割れやサビなどの補修を行わないと、色むらの原因になったり美観が損なわれたりします。
下地処理は、しっかりと行ってもらうようにしましょう。
詳しくは、こちら

外壁塗装の下地処理の費用は、いくらくらいですか?

下地処理にはいくつか種類がありますが、例えば高圧洗浄の場合は200~300円/㎡です。
詳しくは、こちら

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