アレスダイナミックトップは、関西ペイント(カンペ)が販売する塗料です。塗料の種類は、塗膜劣化の原因となる物質をおさえる効果を持つラジカル塗料です。主に外壁塗装などに利用されます。アレスダイナミックトップは、ダイナミック強化剤と併せて使用することで湿った面にも基本的には塗装可能なことなどが特徴です。今回はアレスダイナミックトップの施工例や評判、色見本などを紹介していきます。ラジカル塗料で迷われている方は、ぜひ参考にしてください。
アレスダイナミックトップはラジカル塗料の1種
塗料にはシリコン塗料、ウレタン塗料といった種類がありますが、今回紹介するアレスダイナミックトップは「ラジカル塗料」の1種です。
ラジカル塗料には基本的に「高耐候酸化チタン」「光安定剤」という成分が含まれています。
塗料に含まれる顔料には一般的に酸化チタンという物質が含まれており、酸化チタンに紫外線などがあたることで、「ラジカル」という物質が発生し外壁を劣化させます。
しかし、ラジカル塗料を使用すれば「高耐候酸化チタン」によってラジカルの発生をおさえ、「光安定剤」の効果によって発生したラジカルを封じ込めることができます。
アレスダイナミックトップの特徴
ここで、アレスダイナミックトップの特徴を説明します。
アレスダイナミックトップの特徴は、以下の通りです。
・カビや藻の発生を抑制する
・付着力が強い
・ツヤを選択できる
・臭いが少ない
・耐候性が高い
それぞれ説明していきます。
カビや藻の発生を抑制する
日陰になる部分にはカビや苔・藻が生えてしまうことも多いです。
ラジカル塗料にはカビなどが付くのを防ぐ性質があり、雨が降ることによって汚れが落ちやすくなります。
付着力が強い
アレスダイナミックトップは「アレスダイナミックフィラー」そして「ダイナミック強化剤」と一緒に使うことで、湿度が高い環境や湿っている箇所にも塗装が可能になります。
(状況によってはうまく塗装できないこともあります。)
つまり、梅雨でも施工がしやすかったり天候による工事の遅延が減ったりすることが期待できるのです。
ツヤを選択できる
「艶あり」「7分艶」「5分艶」「3分艶」から艶を選択することが可能です。
臭いが少ない
アレスダイナミックトップは、水性塗料です。
そのため、臭いも少なく、人体・環境にも安全性の高い塗料です。
耐候性が高い
前述した通り、ラジカル塗料は、紫外線などから、長い間塗膜を守れるように作られた塗料です。
よって、耐候性も高い塗料といえるでしょう。
アレスダイナミックトップを使った外壁塗装について
\地元の業者に相談したい!/
アレスダイナミックトップの価格・耐用年数
工法がアレスダイナミックフィラー、上塗り材にアレスダイナミックトップを使用する場合、価格は以下の通りです。
※価格は、関西ペイント株式会社 設計価格表よりそれぞれ引用
| 仕上げ方 | 価格(/㎡) |
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アレスダイナミックトップ | 平滑 | 3,100円 |
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| さざ波 | 3,550円 |
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ダイナミック強化剤 | 平滑 | +100円 |
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| さざ波 | +200円 |
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そして、アレスダイナミックトップの耐用年数は、15年前後です。
他のラジカル塗料と比較すると、プレミアムシリコン(エスケー化研)の耐用年数が約14~16年、パーフェクトトップ(日本ペイント)の耐用年数が約10~15年ですので、あまり変わらないといえるでしょう。
アレスダイナミックトップのメリットとデメリットは?
ラジカル塗料にもメリット・デメリットがありますが、ここで、アレスダイナミックトップに的を絞ったメリットとデメリットを紹介します。
メリット
雨でも作業がしやすい
前述した通り、「アレスダイナミックフィラー」そして「ダイナミック強化剤」と一緒に使うことで、湿度が高い環境や湿っている箇所にも基本的には塗装ができるようになります。
よって、塗装できる場所や範囲が広がるでしょう。
水性塗料のため、低刺激
人体や環境に比較的やさしく安全な水性塗料を使用しているため、臭いや刺激もある程度抑えることが可能です。
デメリット
専用の下塗り塗料以外を塗装に使うと、機能を生かしきれない可能性がある
発売元の関西ペイントは、アレスダイナミックトップを使う外壁塗装の下塗り作業には、専用の下塗り塗料「アレスダイナミックフィラー」を使用することを勧めており、それ以外の塗料を使用してしまうとアレスダイナミックトップのよさを引き出すことが難しくなる可能性があります。
艶消しができない
アレスダイナミックトップでは艶消し塗料がありません。
そのため、艶を極力なくしたい場合には3分艶を選ぶなどの方法で、対処しなければなりません。
アレスダイナミックトップを使った外壁塗装について
\地元の業者に相談したい!/
アレスダイナミックトップの塗装施工例/評判
※写真は、塗装イメージです。
アレスダイナミックトップで塗装した施工例は、さまざまです。
3分艶を使用してタイルと融合させて落ち着いた仕上がりにする例や、鮮やかな色を使用して屋根の落ち着いた色合いと併せた例、グレー系の色を使って上塗りした例もあります。
塗装しても汚れにくいことが魅力でもありますので、あえて汚れの目立ちやすいホワイト系にする方もいます。
また、アレスダイナミックトップの評判はよく、使用した業者/施主からは「フッ素塗料と同じくらいの耐久性が期待できる」「仕上がりがよい」「コストパフォーマンスに優れている」「艶が長く持続する」といった声が挙がっています。
必ずしも、全ての方によい効果をもたらす訳ではありませんが、フッ素塗料など他の塗料と比較検討してみるとよいでしょう。
まとめ:アレスダイナミックトップどんな場合にオススメ?
アレスダイナミックトップは、防カビ等の効果が高く、塗膜の劣化を抑える機能を持ったラジカル塗料の1つです。
アレスダイナミックトップの場合、強化剤をあわせて使用することで付着力がより高くなる傾向があるため、悪天候の場合でも使用しやすくなります。
「梅雨時期など雨が多い時期の湿った外壁に塗装をしなければならない」「外壁塗装の臭いを抑えたい」「外壁のチョーキング現象(劣化した塗膜が粉状になってしまうこと)を抑えたい」といった方にアレスダイナミックトップは大変おすすめです。
ラジカル塗料には「アレスダイナミックトップ」の他に「プレミアムシリコン」「ファインパーフェクトトップ」といった製品もあるので、ぜひ比較して検討してみてください。
最後に、今回の内容を簡単にまとめてみましたので、ご確認ください。
アレスダイナミックトップを使う場合、下塗り塗料は何でもよいですか? |
発売元の関西ペイントは、専用の下塗り塗料を使用するよう勧めています。 下塗りに別の塗料を使ってしまうと、本来の効果が発揮されない可能性があるので注意してください。詳しくは、こちら。 |
アレスダイナミックトップで塗装する際に、艶を抑えたい場合はどうしたらよいですか? |
アレスダイナミックトップには艶消しの種類がないため、艶ありの種類で対処していく必要があります。 対処法は、こちら。 |
アレスダイナミックトップには、どういった評判がありますか? |
「よい仕上がりになる」「艶が長持ちする」といったよい評判が多いです。評判については、こちら。 |
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