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「屋根から雨漏りしている」「破風板の工事をしたいけど知識がない」このようなお悩みはありませんか?破風板は風雨や延焼を防ぐには、欠かせない部材となります。また、劣化した破風板を放置すると、雨漏りや腐食の原因になるため、定期的なメンテナンスが必要です。本記事では破風板の役割や修理方法、費用相場を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること |
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● 破風板とは「妻側(棟に対して直角な面)」という部分に取り付けられる板を指す |
破風板とは、屋根側面の「妻側(棟に対して直角な面)」と呼ばれる部分に取り付けられる板のことです。
主な役割として、雨が屋根の内部に侵入するのを防ぐという点が挙げられます。
また、破風板の他にも屋根に隣接する部位が複数あり、混同されるケースも多いです。
具体的な部位と詳細は、次の通りです。
● ケラバ
● 鼻隠し
ケラバは破風板の上部にある屋根の先端から、外壁にかけて続く出っ張り部分を指します。
鼻隠しは、破風板と同じく屋根の側面に付いていますが、破風板と違い雨どいが付いている方の側面を指します。
雨どいが付いていない切妻部分(斜めになっている部分)が「破風板」、雨どいが付いており、地面に対して並行に取り付けられている板が「鼻隠し」と覚えておきましょう。
破風板は建物の顔と呼ばれており、城や神社に加え、仏閣などの場合は特に豪華な装飾がを施されていることも多いです。
しかし、デザイン性を高めるだけではなく、機能面でも次の重要な役割を果たします。
破風板には、火災による被害を抑える耐火性があります。
火災が発生すると火は下から上へ燃え広がるので、窓から炎が出た場合はすぐに軒先まで延焼してしまいます。
一般的に屋根には防火対策が施されておらず、火が屋根に到達すると一気に燃え広がりますが、防火性のある破風板があれば、屋根裏への延焼を遅らせられるでしょう。
したがって、火災による延焼被害を最小限に抑えるには、破風板が必要と言えます。
破風板は「風を打ち負かす板」という意味から名付けられたこともあり、防風・防水性に優れています。
そのため、雨水や風の侵入を防げる点が最大の役割でしょう。
屋根は上から降る雨や風に対しては強い耐性がありますが、横や下から吹き込む風雨に対しては耐性が弱くなっています。
そこで、屋根の欠点を補うために破風板を設置することで、横や下方向から風雨が侵入するのを未然に防げます。
屋根の内部に雨水が浸水すると雨漏りや建物の劣化につながるので、破風板は欠かせない存在でしょう。
>> 雨漏りの原因がわからない!雨漏りしやすい箇所と対処法
>> 防水塗装で住宅の雨漏りを予防したい!塗装方法や費用を抑えるコツは?
破風板は、雨どいを設置するための基礎(下地)としての役割も果たしています。
厳密に言うと、雨どいの下地として使われている部分は破風板ではなく「鼻隠し」ですが、最近は破風板と同義語として扱われる場面が増えています。
雨どいがなければ、雨水が壁を流れ落ちて壁面が劣化しやすくなるため、外壁塗装の状態をきれいに保つためにも、設置すると良いでしょう。
破風板には主に次の5種類の素材があり、素材ごとに特徴や使用される塗料が異なります。
各素材の特徴を理解したうえで、業者に見積もりを依頼しましょう。
原料 | 木 |
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メリット | ●城や神社のような重厚感のあるデザインにできる |
デメリット | ●耐火性が低い |
塗料の例 | ●キシラデコールフォレステージ |
昔から日本にある素材で、形状を自由に変えられることもあり、古い住宅や神社・仏閣などで、主に木材の破風板が使用されています。
また、近年の住宅では需要が減少しており、金属や窯業系の破風板が主流になりつつあります。
木材の破風板は重厚感のあるデザインにできたり、経年変化を楽しめたりする点がメリットですが、一方で木材となる分、他の素材よりも耐火性が低い点がデメリットです。
屋根や外壁と比べて劣化するのが早い傾向にあり、長期間放置し続けると腐食の原因になるため、5年おきを目安に定期的なメンテナンスを行いましょう。
原料 | セメント・繊維質 |
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メリット | ●耐火性・耐久性・美粧性に優れている |
デメリット | ●重量があり、建物に負担がかかりやすい |
塗料の例 | 1液ファインウレタンU100 |
窯業系は、主成分であるセメントや非金属材料を原料とした素材です。
耐久性や耐火性、そして美粧性も優れていることから、近年の住宅では窯業系の破風板がよく使用されています。
また、セメントは吸水性が高いため、耐水性に特化した塗料を塗る必要があります。
表面の塗料が剥がれると、セメントが水分を含みヒビ割れを起こしてしまうので、塗装による定期的なメンテナンスが必要です。
>> ファインウレタンU100について知りたい!種類やデメリット、費用相場は?
>> ウレタン塗装(塗料)はどんな場合に使うと良い?特徴や費用相場を解説!
原料 | ガルバリウム鋼板など |
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メリット | ●耐火性に優れている |
デメリット | ●錆びる |
塗料の例 | サーモテックメタルプライマー |
近年の住宅において、金属系の破風板は窯業系とともに人気を博しています。
金属系の破風板は各種類で特徴が異なりますが、そのなかでも主流となっている素材はガルバリウム鋼板です。
ガルバリウム鋼板は見た目が美しく耐火性に優れており、金属系の中でも錆びにくい点が特徴です。
ただし、金属の特性上錆びないわけではないため、塗装による定期的なメンテナンスを行いましょう。
原料 | セメント・砂(細骨材)・水 |
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メリット | ●継ぎ目がない |
デメリット | ●ヒビ割れしやすい |
塗料の例 | DANシリコンセラ |
モルタルはセメントに加え、砂と水を練り合わせて作られる素材で、破風板だけでなく外壁の塗装にも使われます。
外壁と同じ色や模様にすれば一体感が出るため、統一感を重視したい方におすすめします。
モルタルは吸水性があるので水が染み込まないように、塗装による定期的なメンテナンスが必要です。
>> モルタルはどのような素材?コンクリートとの違いや用途もご紹介
>> モルタル外壁を塗装する費用・手順を詳しく解説!塗り替えにおすすめの色は?
原料 | ケイ酸カルシウム |
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メリット | ●耐火性に優れている |
デメリット | 定期的なメンテナンスが必要 |
塗料の例 | アレス水性ケイカルシーラー |
ケイカル板はケイ酸カルシウムを原料とする不燃材で、耐火性が高く屋根への延焼を防ぎやすくなります。
腐食しない点がメリットですが、吸水性があるため塗装が剥がれると劣化する点がデメリットでしょう。
ケイカル板についても、他の素材と同様に定期的なメンテナンスが欠かせません。
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破風板は約5年おきに塗装によるメンテナンスが必要です。
メンテナンスを怠ると破風板の劣化が進行し、次の症状が出る恐れがあります。
破風板は雨の侵入を防ぐためのものですが、劣化すれば防水性が失われ、屋根に雨水が入り込みます。
屋根に雨水が入ると雨漏りの原因となり、大規模な修繕を行わなければなりません。
破風板は屋根の下に設置されているため、日常生活の中で意識して状態を確認する機会はあまりないでしょう。
しかし、雨漏りしてからでは修理費が高くなるため、破風板の施工から約5年経過したら点検を行い、劣化の症状が見られる場合は業者に相談しましょう。
メンテナンスをせずに長年放置し続けると、劣化で破風板が落下するリスクが高まります。
特に木製の破風板を設置している場合、腐食によって脆くなりやすいので注意しましょう。
破風板が落下すると危険なため、劣化に気付いたら速やかに業者へ連絡してください。
破風板の塗装が剥がれると劣化が進み、腐食しやすくなります。
破風板が腐食すると、屋根材や外壁材にも腐食が広がり危険なうえ、進行するほど修理費も高額になるので早めに対処しましょう。
いざという時に修繕費が払えない事態を避けるために、計画的に修繕費を貯めておくことが大切です。
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破風板は外部に設置されており、常に紫外線を浴びたり風雨にさらされたりしているので、内装よりも傷みやすい点が特徴です。
また、劣化が進んでいることに気付かない状態が続くと、台風や火災などの災害により大きな被害を受けるリスクがあります。
破風板が劣化する主な原因は、次の3つです。
破風板は日光により常に紫外線を浴び続けているので、劣化の原因になります。
特に木材を使用した破風板の場合、劣化が進行しやすいので注意が必要です。
一般的に破風板の耐久年数は約20年と言われていますが、定期的な塗装によるメンテナンスを行えば寿命を伸ばせます。
風雨によっても破風板の劣化は進みます。
特に昨今は、異常気象による台風やゲリラ豪雨の被害が全国各地で多発しているので、こまめに破風板の状態を点検しましょう。
繰り返しとなりますが、塗装が剥がれていると、破風板が水分を吸収するので腐食の原因になります。
破風板の状態が悪くなければ、塗装するだけでメンテナンスが完了するので早めの対処を心がけましょう。
豪雪地帯の場合、積雪が破風板の劣化の原因になる場合があります。
なぜなら、屋根に積もった雪をそのままにしておくと、屋根から雪がなだれ込んだ際に、重みで破風板が破損してしまうためです。
屋根から雪が落ちてきた際に、雨どいと同時に鼻隠しまで破損した事例もあります。
また、雨どいだけが故障した場合でも、うまく排水ができずに鼻隠しに水が染み込むことも考えられるでしょう。
そのため、積雪後はできるだけ早く雪かきを行い、破風板や鼻隠し、雨どいの状態をチェックしておくと安心です。
破風板は経年劣化するので、定期的なメンテナンスが欠かせません。
劣化に気付いていても「まだ大丈夫」「費用修理費がもったいない」と先延ばしにするとさらに劣化が進み、結果的に金額が高くなってしまいます。
そのため、劣化の症状が確認された場合は、最低限の修理費で抑えられるように、早めにメンテナンスを依頼しましょう。
破風板の修理方法には、主に次の3つがあります。
破風板は、保護膜となる塗装が剥がれることで劣化が進行します。
塗装が剥がれてきたり、施工から5年以上経過したりしている場合は、業者に依頼して再塗装しましょう。
再塗装の場合、破風板自体の修理は行わないので最低限の支出で済みます。
また、塗料を選ぶ際は値段だけで決めずに、耐水性や耐久性の高いものを選びましょう。
金属板金巻きは破風板にガルバリウム鋼板を巻きつける修繕方法で、木材の破風板に有効と言われています。
再塗装のみでも効果はありますが、金属板金巻きもあわせて行うとより防水性が上がるため、長期的に見て修理の回数を減らせるでしょう。
軽度の補修であれば再塗装や金属板金巻きだけで十分ですが、劣化が進んで破風板が傷んでいる場合は破風板の交換が必要です。
破風板を交換する際は、火災保険が適用されるケースがあります。
>> 外壁塗装には火災保険が適用される!?実は台風や屋根の雨漏りにも対応してるって本当?
例えば、台風やゲリラ豪雨などの災害で交換が必要となった場合は、風災に認定されることもあります。
そのため、火災保険に加入中の方は、業者に依頼する前に保険会社に相談しましょう。
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業者に破風板の修理を依頼しようと思っても、どのくらい費用がかかるのか想像できない方もいらっしゃるでしょう。
1mあたりの修理費用の相場は、次の通りです。
修理方法 | 1mあたりの費用相場 |
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再塗装 | 800〜2,000円 |
金属板金巻き | 3,000〜5,000円 |
破風板の交換 | 4,000〜6,000円 |
破風板の交換まで行うと修理費が高額になるため、できれば傷む前に再塗装だけ済ませておきましょう。
ご自宅の状況に合わせて、メンテナンス方法を選ぶことが大切です。
>> 屋根修理の費用相場は?劣化症状ごとの工法や工期を徹底解説!
>> リフォーム契約の注意点は?失敗しないためのポイントはこちら!
また、修理にかかる費用は修理方法や屋根の状態、業者によって大きく異なります。
具体的な費用相場を確認するには3社程度を目安に、見積もりを依頼しましょう。
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破風板には防火・防水・防風といった機能がありますが、劣化すると徐々に機能が失われていきます。
そのため劣化に気付いたらすぐに業者へ相談したり、定期的にメンテナンスを行ったりすることが大切です。
「破風板が傷んできた」「雨漏りなどの不具合が生じた」などの場合は、工事費用の相場を理解したうえで、速やかに業者へ見積もりを依頼しましょう。
その際はなるべくお得に修理するためにも、複数社に見積もりを依頼し、金額を比較することをおすすめします。
破風板の工事費用の相場を知りたいです。 |
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1mあたりの費用相場で、再塗装の場合は800〜2,000円、金属板金巻きの場合は3,000〜5,000円です。 |
破風板にはどのような役割がありますか? |
破風板には防火や防風・防水、雨どいの基礎といった役割があります。 |
破風板はどのような原因で劣化しますか? |
破風板が劣化する主な原因として、日光や風雨による腐食などが挙げられます。 |
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